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アポロの反射器の実験が、50年後もまだ稼働しているのはなぜでしょうか


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アポロの反射器の実験が、50年後もまだ稼働しているのはなぜでしょうか

(図 Apollo 11 Lunar Laser Ranging Experiment ウィキメディア経由 クレジットNASA)

(Fig.) アーティクル・イメージ  アポロ11号の宇宙飛行士は、1969年に月面にこの再帰反射器を残しました。

 

壮大な月のレーザーの実験は依然として強力になっています。アポロ宇宙飛行士がそれを月面に設置してから50年が経ちました。

今月(2019年12月)の50年前に月面に上陸したアポロ11号の月面歩行乗組員は、1971年のアポロ14号と15号の後期の乗組員と同様に、月面に特殊な再帰反射器を設置しました。(フランス人に作られた別の再帰反射器は、1973年に乗組員なしで着陸したソビエト(Soviet)のルノホート2号探査機(Lunokhod 2 rover)に乗っています。)

 

レーザー測距再帰反射器(laser ranging retroreflector)と呼ばれるNASAの実験は、「入ってくる光ビームを常にそれが来た方向に反射する性質を持つ特殊なタイプの鏡」と、月惑星研究所(LPI、Lunar and Planetary Institute)はについて声明で説明しました。そして、反射器は地球と月の間の距離を測定するための鍵です、と研究所は付け加えました。

それが機能する方法は展望台 - テキサス(Texas)のマクドナルド展望台(McDonald Observatory)がかなり頻繁ですが、他にもたくさん参加しました - が、月にレーザー光線を撃つことです。一部の散乱がありますが、「それらは遠距離で焦点を維持している」と、同研究所は説明しました。ビームが鏡から反射して地球に戻るまでに、その直径は約12マイル(20キロメートル)に広がりました。このビームの散乱は、反射を見ることをより困難にします。

 

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(図 ALSEP AS14-67-9386 ウィキメディア経由クレジットNASA)

 

反射器自体は電力を必要としないので、月面の他の機器が沈黙しした後で、それが何十年も動作し続けている理由です。NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory、JPL)によれば、この機器には、100個の「コーナー・キューブ(corner cubes)」(または、石英ガラス(fused silica)のハーフ=キューブ)が含まれており、18インチ四方(46センチ角)のアルミニウムのパネルに配置されています。それは、これらのコーナー・キューブの形状によるもので、それらを撃ったどんなレーザーでも直接戻る方向に反射されます。長年にわたって、月の距離の測定は、より優れたレーザーとコンピュータ機器のおかげで改善されました。

「ひとたびレーザー・ビームが反射板に当たると、観測所の科学者達は、リターン信号を検出するために敏感なフィルタリングと増幅装置を使います」と、JPLは述べました。「反射された光は人間の目で見るには弱すぎますが、しかし良い条件下では、1つの光子、つまり光の基本的な粒子は、数秒ごとに受け取られるでしょう。」

弱い信号を計数するために、観察は数時間にわたって行われなければなりません。しかし、信号を平均化することによって、研究者達は月の距離を1インチ(2 cm)未満の精度まで計算できます、とJPLは述べました。私達の惑星からの平均の月の距離が238,855マイル(384,400 km)、または地球の直径の30倍私達から離れていることを考えれば、それは悪い誤差の範囲ではありません。それはとても広大な距離で、アポロ宇宙飛行士はそこにたどり着くのに3日間かかりました。

 

実験は月距離の測定で最も有名ですが、研究者達はまた、月は流動的な核を持ち、天然の衛星がゆっくり地球から遠ざかっていることを示すためにデータを使用しました、とNASAのジェット推進研究所の科学者、実験に携わったジェームズ・ウィリアムズ(James Williams)氏は、2009年のスペース・ドット・コム(Space.com)誌のインタビューで述べました。

レーザー往復のタイミングは、アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)氏の一般相対性理論を支持する証拠を提供しました。その理論は、部分的には次のように述べます。真空中の光速は、どんな観察者の動きに依存しない。この実験はまた次のことを示したと、NASAは述べました。アイザック・ニュートン(Isaac Newton)の重力定数は極めて一定で、1969年から2004年の間で1000億分の1以下しか変動がありません。

 

 

----- 出典 -----

www.space.com

 

----- 2019/07/02公開の記事を読んで -----

アポロ11号が月面に上陸したのは、1969年7月20日20時17分(UTC)で、人類月への到達50周年となる節目の記事です。半世紀前のテクノロジーを考えると、とんでもない偉業でした。

モノクロ・テレビが主流の時代でしょうか。なによりも当時のコンピュータは、今の電卓程度の性能です。それを踏まえると、宇宙船のコントールはマニュアルでの操作でした。

アポロ11号が月に行ったことだけがクローズアップされていますが、その前にマーキュリー計画ジェミニ計画などなど様々なテーマものもとに行われた計画があり、轍を踏んでの満を持してのアポロ11号でした。

それにしても、アポロ11号のクルーが設置してきたレーザー反射器が、いまだ現役なのには驚きます (なお、隕石衝突が原因の塵により、以前よりも反射が弱くなったとも言われています) 。 月に、粉塵が舞うほどの大気がある条件なら、とっくに埋もれて使い物にならないでしょうから。月は、高真空として定義されている範囲の環境なことを改めて知ることができます。

 

月レーザー測距実験 - Wikipedia

ルノホート2号 - Wikipedia

真空 - Wikipedia

 

----- パズルのピース -----

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