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米国は、ロシアが対衛星兵器試験の後に、「危険な」行いで非難


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米国は、ロシアが対衛星兵器試験の後に、「危険な」行いで非難

(図 International Space Station クレジットNASA)

 

Debris from Russian anti-satellite test 'threatens interests of all nations', says US

(1:13) 2021/11/16

 

ロシアは自国の衛星にミサイルを発射し、米国が「総ての国の利益を脅かす」と言う破片を生成しました。

米国(US)は、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に搭乗している7人の宇宙飛行士の命を脅かす対衛星兵器試験を実施した後に、ロシア(Russia)を「危険かつ無責任な行動」で非難しています。

ロシアは週末に自国の衛星の1つにミサイルを発射し、1,500個以上の追跡可能な軌道デブリ(debris)[宇宙ゴミ]と数百個の小さなデブリを生成しました。このことは、米国が「今や総ての国の利益を脅かしている」と言っています。

ISSに搭乗している宇宙飛行士達は、破片の放出に続いて、特別な「救命ボート」ポッドに浮かぶことを余儀なくされました。 [救命]ポッドはISSから切り離して、乗組員を飛行させ地球に戻すことができます。

「言うまでもなく、私は憤慨しています。 これは良心的ではありません」と、NASAの管理者ビル・ネルソン(Bill Nelson)氏は言いました。 「これは信じられないことです。ロシア政府がこの試験を行い、国際宇宙飛行士だけでなく、ステーションに搭乗している彼ら自身の宇宙飛行士と中国の宇宙ステーションにいる3人を脅かすことになりました。」

ネルソン氏はこう言いました、宇宙飛行士は現在、ISSが90分ごとにデブリクラウド[宇宙ゴミ群]の近くを通過または通ることで、通常の4倍のリスクに直面しています。

 

アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国国務長官もまた、ロシアの行動を非難し、そして、地球軌道全体の衛星も今や危機(jeopardy)に瀕していると言いました。

この試験は次のことを明確に示しました、ロシアが宇宙空間の兵器化に反対したと主張しているにもかかわらず、それは「無謀で無責任な行動を通じて、総ての国による宇宙空間の探査と使用を危うくすることをいとわなかった」と、ブリンケン氏は声明で述べました。

 

英国国防相のベン・ウォレス(Ben Wallace)氏は次のように述べています:、「ロシアによるこの破壊的な対衛星ミサイル試験はこのこと示します、宇宙の安全保障(security)、安全性、持続可能性を完全に無視します。」

対衛星兵器のテストはまれであり、それらが低軌道にいる乗組員にリスクをもたらす結果として、宇宙コミュニティから批判されています。 昨年、米国の宇宙軍は、ロシアが兵器試験の一環として衛星にミサイルを発射した後に、「宇宙を戦闘領域にした」と非難しました。

 

ロシアの軍と国防省はすぐにはコメントしませんでした。

月曜日の早くに、ロシアが対兵器試験を実施した報告の中で、NASAの、ロシアのカウンターパートのロスコモス(Roscomos)は次のツイートをしました。ISSの乗組員は地球を周回する「物体」のために宇宙船に移動することを余儀なくされていました。

 

 

「友人達、あらゆることが私達と正常です! 私達はプログラムに従って活動を続けています」と、現在の前哨基地の司令官のアントン・シュカプレロフ(Anton Shkaplerov)氏はツイートしました。

 

スペースフライト・ナウ(Spaceflight Now)誌のレポートによれば、Nasaの宇宙飛行士ラジャ・チャリ(Raja Chari)氏、トム・マーシュバーン(Tom Marshburn)氏、ケイラ・バロン(Kayla Barron)氏、そして欧州宇宙機関(European Space Agency)の宇宙飛行士のマティアス・マウラー(Matthias Maurer)氏は、安全のためにスペース・エックス(SpaceX)社のクルー・ドラゴン(Crew Dragon)宇宙船に浮かんでいました。

同時に、ロシアの宇宙飛行士シュカプレロフ氏とピョートル・ドゥブロフ(Pyotr Dubrov)氏、そしてNASAの宇宙飛行士マーク・ヴァンデ・ヘイ(Mark Vande Hei)がロシア・セグメントでソユーズ(Soyuz)宇宙船に乗船した、とスペースフライト・ナウ誌は言いました。

 

専門家達は次のことを言います。ターゲットを粉砕する対衛星兵器は、他の物体と衝突する可能性のある破片群(cloud of fragments)を作ることにより、宇宙の危険をもたらします。これは、地球軌道を通過する発射体の連鎖反応を引き起こす可能性があります。

米国は、衛星自体が新しくて珍しい1959年に、最初の対衛星兵器試験を実施しました。 米国は、エクスプローラー6号(Explorer VI)衛星で、B-47爆撃機から「空中発射弾弾(ballistic missile)」を発射しましたが、失敗しました。

 

スペース・ドット・コム(Space.com)誌によれば、ロシアは2020年に3回の対衛星ミサイルテストを実施しました。 昨年12月にロシアが対衛星ミサイルを発射した後、米国宇宙軍(US space command)司令官のジェームズ・ディキンソン(James Dickinson)将軍は、「衛星を標的にし破壊することを目的とした宇宙ベースと地上ベースの兵器」の「絶え間ない試験」に対して、国を批判しました。

「ロシアは、宇宙空間が戦場に変わるのを防ぐために働いていると公に主張していますが、それでも同時に、モスクワ(Moscow)は、宇宙ベースのシステムへの米国の依存を利用しようとする、軌道上と地上ベースの能力を開発し、守備することにより、宇宙を兵器化し続けています」と、ディキンソン氏は言いました。

彼はこう付け加えました:「私達は準備ができおり、宇宙での敵対行為から侵略を阻止し、私達の国と私達の同盟国を守ることを約束します。」

 

米軍は、地上で何をするかを決定するために衛星にますます依存しており、宇宙ベースのレーザーと衛星で軍需品を誘導しています。また、ミサイルの発射を監視し、その戦力を追跡するために、そのような資産を使用します。

対衛星兵器試験はまた、銀行やGPSサービスを含む、膨大な範囲の商業活動に不可欠な宇宙での運用の長期的な持続可能性についても疑問を高めました。

 

 

----- 出典 -----

www.theguardian.com(同様な記事)

thehill.comwww.republicworld.com

 

----- 参考ビデオ -----

映画『ゼロ・グラビティ』予告5【HD】 2013年12月13日公開

(2:26) 2013/10/17

 

 

----- 2021/11/15公開の記事を読んで -----

1957/10/04のスプートニク1号(ソビエト連邦)以来、地球軌道にはさまざまな目的の人工衛星があります。

運用中の衛星の他に、役目を終えた機体や打ち上げに使われたユニットなどを含めてデブリ[宇宙ゴミ]の危険性が問題となっています。デブリは、大小合わせてざっくり1憶3千万程度あり、第一宇宙速度(7.9 km/s、時速28,400キロメートル)程度の高速で周回しています。このデブリとの衝突が事故原因になるのではないかと危惧されています。

将来、人類が、簡単に宇宙に行けるようになったときには、宇宙の清掃業が誕生する日が来るのかもしれません。

 

人工衛星 - Wikipedia

人工衛星の位置: Stuff in Space

 

----- パズルのピース -----

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