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WHOは、Covid-19のPCR検査に問題があることを認めた(2版)


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WHOは、Covid-19のPCR検査に問題があることを認めた(2版)

(図 世界保健機関 ウィキメディアパブリックドメイン)

 

IVDユーザー向けのWHO情報通知2020/05

20 Jan 2021

 

SARS-CoV-2の検出にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用する核酸検査(NAT)技術

 

製品タイプ:SARS-CoV-2の検出にポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction、PCR)を使用する核酸検査(Nucleic acid testing、NAT)技術

日付:2021年1月13日

WHO識別子:2020/5、バージョン2

対象読者:実験室の専門家と、IVD(In Vitro Diagnostic)のユーザー。

 

この通知の目的:以前にWHOから提供された情報を明確にします。この通知は、2020年12月14日に発行された体外診断医療機器(IVD)ユーザー2020/05バージョン1のWHO情報通知に優先します。

 

問題の説明:WHOは、PCR方法論を使用して検査された検体(specimens)[標本/試料]に対し、結果を解釈するときに、使用説明書(instructions for use、IFU)に従うようにユーザーに要求します。

 

IVDのユーザーは、もしかしたらPCR陽性のしきい値の手動調整が製造業者に推奨されているかもしれないことを判断するために、IFUを注意深く読み、それに従う必要があります。

WHOのガイダンスの、SARS-CoV-2の診断検査はこう述べています、弱い陽性結果の注意深い解釈が必要です (1)。 ウイルスを検出するために必要なサイクルしきい値(cycle threshold、Ct)は、患者のウイルス量に反比例します。 ここで、検査結果が臨床所見と一致しない場合は、新しい検体を採取されるべきてすし、同じかまたは異なるNATテクノロジーを使用して再検査するべきです。

WHOはIVDユーザーにこのことをリマインドします、疾病の有病率は検査結果の予測値を変更します; 疾病の有病率が低下すると、偽陽性(false positive)のリスクが高まります (2)。 この意味はこうです、陽性結果(SARS-CoV-2が検出された)の人が本当にSARS-CoV-2に感染している確率は、主張された特異度(specificity)に関係なく、有病率が下がるにつれて減少します。

たいていPCRアッセイは、診断の補助として指し示されています。故に、医療提供者は、採取のタイミング、検体の種類、アッセイの詳細、臨床観察、患者の病歴、接触の確認された状態、それと疫学的(epidemiological)情報と組み合わせて結果を考慮する必要があります。

 

IVDユーザーが実行するアクション:

  1. IFU全体を注意深く読んでください。
  2. もしもあなたに不明な点がIFUにあるのならば、最寄りの代理店にお問い合わせください。
  3. IFUの変更を検出するために、入荷する貨物毎にIFUを確認してください。
  4. レポートでのCt値を、要求している医療提供者に提供してください。

 

 

----- 出典 -----

www.who.int

 

----- 2021/01/20公開の記事を読んで -----

本編は2020/12/07付けで通達されたことの改訂版にあたるようです。

欧米の方なのでディベード慣れされているのでしょうか。自分[達]の問題には触れずに説明を簡略化して、PCR検査は「判断」材料であって、「診断」は医師がするものだ、をシレッと強調しているのでしょうか。

つまり、PCR検査機の結果だけでは感染の診断にあらず、と言っており、医師の診察による診断が必要です。

よーく読まないと、PCR検査で偽陽性が無視できない問題だ、と言っていることに気づかないくらいかもしれません。

 

なお、この病での測定すべき検体の性質が、高性能なPCR検査の検出結果として問題を作りだしてしまうことも分かってきました。

 

----- パズルのピース -----

(初版)

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