最後の死海文書の1つが解読されました
最後の死海文書の1つが解読されました
(Fig) 死海文書の発掘イメージ ヘブライ大学の考古学者がクムランの西の崖の洞窟で見つけた、書き込み用に処理されていた水差しに入れられた巻かれた羊皮紙。
ヘブライ語(Hebrew)のスクロール(巻き物)は、古代ユダヤ人のお祝いについての洞察を提供します。
考古学者らは、有名な死海文書(Dead Sea Scrolls)のミステリーの解読に一歩近づくかもしれません。
イスラエル(Israel)のハイファ大学(University of Haifa)の研究者達は、最後に翻訳されていないクムラン(Qumran)スクロールの1つを復元して解読しました。このコレクションは、900の古代ユダヤ人の稿本(manuscripts)で構成され、70年以上前に発掘されて以来、論争で覆われてきました。(お読み下さい:「死海文書のミステリーは解かれましたか。(Dead Sea Scrolls Mystery Solved?) 」)
古代のカレンダー
大学のエシバル・ラトン(Eshbal Ratson)博士とジョナサン・ベン・ドフ(Jonathan Ben-Dov)教授は、スクロールを構成する60の断片を再構築するのに1年を費やしました。羊皮紙(parchment)のコード化されたテキストのバンド[帯]から解読されました。この発見は、それを書き364日のカレンダーを使っただろうコミュニティの人々に洞察を提供します。
古代のヘブライ・スクロールを仮想的に取り除く
En-Gedi Scroll Virtually Unwrapped | Video
(2:13) 2016/09/21
「この数字は4と7に分けることができるので、特別な時は常に同じ日となる」とラトン博士とベン・ドフ教授はプレスリリースで述べます。「クムランのカレンダーは変わりません(The Qumran calendar is unchanging)。」
スクロールはお祝いの名前で、季節の変化を「Tekufah(テクファ)」と表現しており、これは、「期間(period)」のヘブライ語です。これらのお祝いは他の文章から知られていますが、これまで正式には指定されていません。 (ご覧下さい:「死海の紋章を解読する(Decoding the Dead Sea Scrolls)」)
また、別の死海文書から知られている2つの宗教的な出来事についても詳しく述べています。新しいワインと新しいオイルのためのフェスティバルは、ユダヤ人の収穫祭シャブオット(Shavuot)に、それぞれ過越(ペサハ、Passover)の最初の安息日の後の100日と150日にタック[鋲]されていたでしょう。
このスクロールでは、紀元前2世紀から西暦2世紀の間に地域の砂漠を歩き回った著者についての情報も提供されています。前述のお祝いの日程は、テキストの列間の余白にひっくり返っているように見えますが、他の人物が記述し終えた後に、ある人がスクロールに追記した印象を与えます。
スクロールのミステリー
宗教文書として、死海文書を取り囲む論争の波があります。それらは西暦2世紀と西暦2世紀の間に書かれましたが、それの正確な著者については大いに争われています。学者はその文書に同意しますが、しかしながら、賛美歌と祈りに加えて、説明的、知恵的、黙示録的、およびカレンダー的なテキストで構成されており、これらはユダヤ人の砂漠の住人によって書かれました。(お読み下さい:「新しい死海文書は捏造を検出する助けになるかもしれません(New Dead Sea Scroll Find May Help Detect Forgeries)」)
約230の「バイブル的」稿本がスクロールを構成しています。これは、ヘブライ語のバイブルで参照できる慣行を指しています。他の「バイブルではない」文書は、バイブルのテキストに関連しており、バイブルで言及されている明白な物語ではなく、宗教的信念とコミュニティ慣行を記述しています。
スクロールは主にヘブライ語とコードで書かれていますが、アラム語やギリシャ語のスクロールも見られました。ほとんどが羊皮紙に描かれていますが、一部はパピルス[古代の紙]に書かれ、一つは銅には書かれています。「参照して下さい「ウェブでデジタル化された死海文書(Dead Sea Scrolls Being Digitized for Web)」)
現在、もう1つの既知のスクロールだけが未翻訳のままです。
----- 出典 -----
----- 参考ビデオ -----
Virtually Unwrapping Ancient Scrolls | Daily Planet
(2:23) 2018/05/04
----- この記事を読んで -----
死海文書は、花瓶のような形をした陶器の容器に入れられて保存されていたものとて出土しているようです。それでも陶器が割れたりし、汚れ、腐食などにより経年劣化が進んでいます。それをどのようにして解析しているのか、デジタル化された解析を利用した手段が紹介されていることもなかなか興味深いです。
内容は宗教的とは限らず、当時の状況や慣行などが記されているものがあり、こうしたものにより歴史的な信憑性が高くなると考えられます。更なる事実が明らかになることに期待したいです。
----- パズルのピース -----
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