生命の起源: かつて考えられていたほどの偶然の一致ではありません ?
生命の起源: かつて考えられていたほどの偶然の一致ではありません ?
(図 Space Pixabay by Yuri) (Fig.) アーティクル・イメージ
研究者達はこれを発見しました、メンブレン(membranes)[膜]は、生命の構成要素が集まるのを助けたかも知れません。
(インサイド・サイエンス) - 専門家達は、生命の構成要素(building blocks)が最初に衝突したのは約 35 億年前だと考えています。 この偶発的な衝突は、最初の原始的な細胞、そして地球上で最初の生命の形成に何らかの形で役立ちました。
少なくとも、それが優勢な理論でした。 現在、ワシントン大学(University of Washington)の科学者達のチームは、全米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)誌に掲載(a)された論文で、この考えに異議を唱えています。 彼らは、こう提案します、メンブレンは、最初の細胞を作るために、必要な断片を集めるのに役立った重要な要素だったかもしれません。
「もしもあなたが生命を説明したいのならば、あなたは細胞の起源を説明する必要があります」と、この論文の共著者でシアトル(Seattle)のワシントン大学の生化学者(biochemist)の、ロイ・ブラック(Roy Black)氏は言いました。 「この[研究]が行うことは、細胞が、個々の構成要素なだけでなく、どのように発生したのかを、私達が説明するのに役立ちます。」
初期の細胞を構築するには、次の 3つの主要部分が必要です: 情報を保存する ためのRNA、生命の日々の務めを実行するためのタンパク質、そして、全部を同じ場所に保つための細胞膜。
しかし、問題があります。 RNAを作成すると、マグネシウム(magnesium)の荷電分子(charged molecules)が生成され、これにより、メンブレンが崩壊する可能性があります。 科学者達は、次の環境を再現することができませんでした。これは、初期の地球に存在した物質から発生でき、RNAとメンブレンを共存させました。 それは、私達の惑星で生命がどのように始まったのかを理解しようとする科学者達にとって、大きな問題でした。
研究者は、研究室に次の環境を構築することから始めました。それは、科学者達が地球が何十億年も前にあったと考えているものを模倣しています。 彼らは、その時点で地球上で入手可能なピースのみを使用して、このパズルを解こうとしました: 水、原始的なタンパク質のかけら、RNAの断片、それと脂肪酸(fatty acids)(b)で、これらは隕石により地球に運べました。
- (b) Meteoritic abundances of fatty acids and potential reaction pathways in planetesimals | Science Direct
チームは、単純化した原始スープにさまざまな分子を追加し、メンブレンの形成できる組み合わせを探しました。 水中では、脂肪酸がメンブレンに自己集合し、水中で完全な水風船(water balloon)のような構造を形成します。
しかし、これらの構造は不安定です。 それらは周囲の水に次のような塩分が含まれているとた易く崩れます。初期の地球を覆っていた海や新しいRNAを作るのに必要なマグネシウムを含む荷電分子などです。
「私たちが発見したことは、タンパク質の構成要素がその日を救うことです」と、共著者で、ワシントン大学の生物物理学者(biological physicist)のサラ・ケラー(Sarah Keller)氏は言いました。
チームはこれに気づきました、アミノ酸(amino acids)と呼ばれる一部のタンパク質片が、メンブレンにくっつきます。 彼らは、RNA の構成要素を使用して同様の現象を以前に報告(c)していました。 論文の筆頭著者で、ワシントン大学の大学院生のケイトリン・コーネル(Caitlin Cornell)氏は、次のことに気付きました。彼女が特定のアミノ酸を加えたとき、顕微鏡下で、メンブレンはより厚くより明るく見えました。 時にはそれらは、タマネギの層のように、同心円状のメンブレンを形成しました。
これは、次のことを示しています。アミノ酸はメンブレンを安定させるのに役立ちます。 研究者達は次の発見をして驚き、興奮しました。塩やマグネシウムを加えても、メンブレンは無傷のままでした。
この研究には参加していないメキシコ国立自治大学(National Autonomous University of Mexico)の生化学者の、アントニオ・ラスカーノ・アラウホ(Antonio Lazcano Araujo)氏にとって、研究者達がメンブレンをバラバラにすることなくマグネシウムを加えられたことは、特にエキサイティングです。 彼はそれが次の方法を示唆していると言います。初期の生命のための総ての構成要素は、同じ微小環境(microenvironment)に共存でき得ました。 「これは、原始地球で起こったことの、遥かに現実的なモデルです」と、ラスカーノ・アラウホ氏は言いました。
一部の科学者達はこう考えます、RNA、タンパク質と、脂肪酸の 3つの構成要素は、おそらく海の熱水噴出孔(hydrothermal vents)の近くや陸上の水たまり(puddles)で独立して形成された後に、集まって最初の細胞を形成します。 しかし、適切なピースを適切なタイミングで適切な場所に配置して、初期の生命を形成することは、かなりあり得なさそうに思えます。
チームはこう推測しています、メンブレンは、このありそうもないプロセスを促進したかも知れません。 アミノ酸とRNAの断片は、脂肪酸でできた細胞膜に自然にくっつきます、これにより、総てのピースが同じ場所に集中します。 「そうして、構成要素を組み立てるための化学反応が起こり始める準備ができています」と、ブラック氏は言いました。
これらの発見は、生命がどのように始まったかを知るための一歩ですが、しかし、私達や、総ての生命が、どのようにしてこの惑星に存在するようになったのかについて、私達が知らないことはまだたくさんあります。
「宇宙での私達のポジションについて考えさせてくれる質問 - 宇宙での惑星の天文学的規模から、この惑星上の私達自身のより小さな規模まで - は、重要で興味深い問題です」と、ケラー氏は言いました。
----- 出典 -----
The origin of life: Not as coincidental as once thought? | Astronomy
nexusnewsfeed.comwww.insidescience.org
----- 2019/08/12公開の記事を読んで -----
主流の生命科学での、地球での生命発生のミステリーへの挑戦です。
しかし、元を正せば、都合よく小惑星などの天体に乗った「水や有機物かその元の分子(元素)が地球に落ちた」という設定です。
「この水や有機物かその元の分子(元素)が、どのようにして小惑星にあったのでしょうか」という、疑問は棚上げされたままです。
科学の説明がスッキリしないものであれば、「水や有機物かその元の分子(元素)は、何者かにより意図的に小惑星に仕込まれ、惑星へと運ばれ、植え付けられたのでしょうか」という質問がでて来ます。 こうしたさらなる質問に対して、さまざまな仮説があります。
Panspermia - Wikipedia ( パンスペルミア説 - Wikipedia )
----- パズルのピース -----
zzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jp