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キャベンディッシュの実験と重力定数


キャベンディッシュの実験と重力定数

(図 Chalk Drawing Pixabay by M W)  (Fig.) アーティクル・イメージ

 

ニュートン万有引力の法則は、1687 年 7 月に、自然哲学の数学的諸原理(Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica)に初めて登場し、次のように述べています。宇宙のあらゆる粒子は、それらの質量の積に比例する力で別の粒子を引き付け、また、それらの中心の距離の二乗の距離に反比例になります。 方程式の両側の部分を結び、また最終的には、アインシュタインの場の方程式(Einstein’s field equations)で時空の幾何学(geometry of space-time)と応力エネルギー テンソル(stress-energy tensor)も結ぶ比例定数は、6.67259 X 10-11 [ m3 kg-1 s-2 ]」の許容値をとる経験的な物理定数です。

 

(Fig.1) ヘンリー・キャベンディッシュ

 

しかしながら、それ[重力定数]は最初に言及されてから約 1 世紀後に、著名な地質学者ジョン・ミッシェル(John Michell)氏に触発されたヘンリー・キャベンディッシュ(Henry Cavendish)氏という科学者により、高い精度で測定されるようになりました。ただし、キャベンディッシュ氏の実験の最初の動機は、[万有引力定数] G を計算するためではなく、地球の密度を決定するためのものでした。

 

実験の装置と実施

ヘンリー・キャベンディッシュ氏は、ねじり天秤(torsion balance、チャールズ・クーロン(Charles Coulomb) )氏により開発された)を使用しました。これは、細いワイヤーで中央が吊り下げられた長い剛体(rigid)の棒で、実験室での重力相互作用(gravitational interactions)の最初の低縮尺モデルのモデル化に成功しました。 長さ 2 フィート(約 60 センチメートル)の棒の両端に小さな鉛の球体をぶら下がっていて、その近くに遙かに大きな球体が運ばれました。両方の球体間の重力(gravitational force)を模擬実験(simulate)する試みです。そうして、ワイヤーのねじれを観察して定量化することで重力を測定しました。

 

(追加図2 Cavendish Experiment ウィキメディア経由パブリックドメイン)  (Fig.2)

 

そのねじり振り子(torsion pendulum)の角度の変位を正確に測定するために、キャベンディッシュ氏の装置(set-up)には、その上で光線がそらされる小さな鏡が含まれていました。 そのため、入射光線と反射光線の間の角度の変化は、ワイヤーの小さなねじれを示し、したがって、大きい方の球と小さい方の球の間の距離 r の変化は、天秤が平衡に達したときの球の位置の特定のパラメータを示します。

より大きな球をねじり天秤の近くに持ち込む前に、振り子は、定義された期間ずっと、特定の最大振幅と最小振幅の間で自然に振動します。キャベンディッシュ氏は両方を記録しました。 なぜなら、棒が回転すればするほど、ねじれたワイヤーが緊張し、反対の力を働かせ、システムに誘発された変化に対抗し、平衡状態(state of equilibrium)を再達成するからです。

この現象により、彼は、特定の角度をカバーするワイヤーにより加えられるトルク(torque)、つまりねじれ係数(torsion coefficient)を決定できました。 この定数は、より大きな球によって誘発される力を導出するときに考慮することが重要でした、天びんが常に外部ノイズの影響を受けていたからです。

 

万有引力定数の導出

その後、キャベンディッシュ氏は、大きな球体を、ねじり天秤の自然な振動に影響を与え、測定できるポイントに到達させることを進めました。 天秤の動きは、最終的に小さな球体に対して逆になります。小さな球体は大きな球体に引き寄せられ、天秤はそれらに向かって動き始めます。 天秤は最終的に、大きな球体によって引き起こされる引力(gravitational attraction)と、ワイヤーからの反対のねじれ力(torsion force)が相殺されるときに静止します。

キャベンディッシュ氏は、質量を計量し、ニュートン(Newton)の万有引力の法則(the law of universal gravitation)の定式化を手元に置き、同様に、選択したワイヤーの決定されたねじれ係数と測定された変位角度の関数でトルクの式を定式化し、地球の密度を計算でき、そしてG の値を計算することができました。彼はGを、6.75 X 10-11 [ N m2 kg-2 ]に設定しました。

 

課題と困難

より小さな物体に対する地球の質量の知覚可能で目に見える重力の影響と比較して、2つの球体など、小さくて操作しやすい物体間の重力相互作用は、ほとんど無視してよい(negligible)ものとなり、観測と定量化(quantify)が極めて困難になります。 そういうものとして、実験の装置と展開中に直面する重要な課題は、実験の構成要素について、地球の重力の影響を相殺することです。

さらに、前述したように、気流や質量の大きな変異は、ノイズの大幅な増加の原因で、ねじり天秤の自然な振動を悪化させるかも知れません。 したがって、彼の実験へのあらゆる偶然の干渉(interferences)を和らげるために、キャベンディッシュ氏は装置を木製の箱の中に入れ、それ自体を閉じた小屋[置き場]の中に入れ、そして、外部から彼の実験の展開を観察しました。 これにより、過度の気流と温度変化が防止されました。

 

続いて起こること

結論として、キャベンディッシュ氏の実験は万有引力定数(universal constant of gravitation)の決定につながっただけではありません。 それはまた、地球の中心核(core)の構成の直接的な証拠を提供するという興味深い反響を持っていました。これは、地球の中心核が金属、より具体的には鉄の高密度の中心核でできていることを証明しています。

 

 

----- 出典 -----

The Cavendish Experiment And The Gravitational Constant | SOU

sciencedemonstrations.fas.harvard.eduwww.school-for-champions.com

 

----- 参考ビデオ -----

Determining Gravitational Constant | Physics | Class 11 | NCERT

(1:48) 2015/11/25

 

----- 2020/09/07公開の記事を読んで -----

18歳の女子学生が書かれたもののようで、素晴らしいまとめです。

私達の肌感覚で使う「メートル、キログラム、秒」の単位で表現すると、万有引力定数 G は 6.67 x 10の-11乗(千億分の6.67) とのこと。これは、もの凄く小さい値です。

こんなに小さい値をよくぞ測定されたという驚きと、ニュートンの式

  F = G・M1・M2 / r2

で、相互作用する質量同士の籍 M1・ M2 が大きくないと釣り合わないかが分かります。

 

しかし、万有引力の法則は技術的に優れていて、この式だけで探査衛星の軌道を計算でき、太陽系の惑星に行けます。もちろん、惑星の動きも計算でき、未だ観測されないプラネットXの動きも計算追跡していることでしょう。

 

万有引力定数 - Wikipedia

Henry Cavendish - Wikipedia ( ヘンリー・キャヴェンディッシュ - Wikipedia )

 

----- パズルのピース -----

zzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jp