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何かが宇宙では正しくない、超精密な新しい測定が明らかにします


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何かが宇宙では正しくない、超精密な新しい測定が明らかにします

(図 Galaxy Pixabay)

(Fig.) アーティクル・イメージ  このハッブル望遠鏡の画像は、2重像のクエーサーを示しており、これはハッブル定数の測定に使用できます。そのような2重像化したクエーサーのシステムからハッブル定数を測定する新しいテクニックは、天文学者達が、宇宙の膨張率が時間とともに如何に変化したのかを、よりよく理解するのに役立つことができました。

 

何かが宇宙で、全く正しくありません。少なくとも、物理学者がこれまでに知っている総てのことに基づいています。恒星、銀河、ブラックホール、そして他の総ての天体は、時間が経つにつれて互いから離れるほど速くなり、猛烈な速さで飛んでゆきます。私達の宇宙の近隣での過去の測定値は、次のことを発見しました。宇宙は、始まりの時よりも速く、外向きに爆発しています。そうではないはずですが、科学者の、宇宙の最良の記述に基づいています。

もしも、ハッブル定数(Hubble Constant)として知られる値のそれらの測定値が正しいのならば、それは現在のモデルが肝心な新しい物理学を見逃していることを意味し、つまり慮されていない基本粒子か、または、ダークエネルギー(dark energy)として知られているミステリアスな物質で、何か奇妙なことが起きています。

さて、1月22日に、王立天文協会の月刊誌に掲載された新しい研究では、科学者達はハッブル定数をまったく新しい方法で測定し、次のことを確認しました。実際、宇宙は初期の時代よりも急速に拡大しています。

 

「興味深い何かが起きています」

 

A Journey of Light Through Time and Space

(1:56) 2013/03/21

 

宇宙が、スープのようなプラズマの小さく、熱く、高密度な点から、私達が今日見ている広大な広がりへと如何にして至ったかを説明するために、科学者達は、ラムダ・コールド・ダークマター(LCDM、Lambda Cold Dark Matter)モデルとして知られているものを提案しました。このモデルは、ダークマターの性質に拘束条件を置いて、重力で引く一種の物質ですが、しかし、重力に逆らうような光とダークエネルギーを放出しないとしています。LCDMは、銀河の構造や宇宙マイクロ波のバックグラウンド - 宇宙の最初の光 - と、同様に宇宙での水素とヘリウムの量を、成功裏に再現することができます。しかし、宇宙が、早い時期よりも現在急速に拡大している理由は説明できません。

これは、LCDMモデルが間違っているか、または拡大率の測定値が間違っていることを意味します。

この新しい方法の目的は、拡大率の議論を最終的に解決するためですと、カリフォルニア大学(University of California)ロサンゼルス校の研究者で、この新しい研究の主執筆者であるサイモン・バイラー(Simon Birrer)氏はライブ・サイエンス(Live Science)誌に伝えました。これまでのところ、新しい独立した測定は不一致を確認しており、新しい物理学の提案が必要なのかもしれません。

ハッブル定数を決めるために、科学者は、以前にいくつかの異なる方法を用いていました。一部の人達は局所の宇宙(宇宙の近くの部分)で超新星(supernova)を用い、そして他の人達はケフェイド変光星(Cepheid)[周期的脈動変光星]または、脈動し定期的に明るさがゆらゆらする星に頼っています。依然として他の人達は、宇宙のバックグラウンド放射を研究しました。

この新しい研究では、紐を解くために、- 巨大なブラックホールに推進される極めて明るい銀河 - クエーサー(quasar)からの光を含むテクニック[手法]を用いました。

「実験がどんなに慎重であっても、その測定をするために彼らが使っている種類のツールに組み込まれている、何らかの効果が常にある可能性があります。なので、あるグループがこのようにして、まったく異なるツールの組を使って... 同じ答えを得たときは、その答えはテクニックに重大な影響があるためではないと、あなたは即座に結論づけることができます。」と、ノーベル賞受賞者で、宇宙望遠鏡科学研究所(Space Telescope Science Institute)とジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の研究者の、アダム・リエス(Adam Riess)氏は述べました。「本当に興味深いことが起きているという自信が高まっていと思います」と、研究に関わっていなかったリエス氏は、ライブ・サイエンス誌に伝えました。

 

二重に見える

 

'We Dont Planet' - Episode 3: Gravitational Lensing

(4:19) 2017/07/21

 

このテクニックは、次のように機能します:クエーサーからの光が、間にある銀河を通過すると、その銀河からの重力は、その光が地球に当たる前に「重力で曲がる」ことを引き起こします。銀河は、クエーサーの光を複数のコピーにするように歪めるレンズのように振る舞いました - 銀河に関連するクエーサーのアライメント[位置関係]次第で、最も一般的には2つか4つです。それらの各々のコピーは、銀河の周りを少し違う経路を進みました。

クエーサーは通常、多くの星のように徐々に輝くことはありません。中心のブラックホールに落ちる物質のために、それらは数時間から数百万年のスケールで明るさを変えます。従って、クエーサーのイメージは、光路が等しくない複数のコピーに分けられます。クエーサーの明るさの変化は、コピーの間に微妙なちらつきをもたらすでしょう。これは、特定のコピーからの光が、地球に届くまでに少し時間がかかるからです。

この不一致から、私達が、クエーサーと中間銀河の両方からどれだけ離れているのか、科学者達は正確に決めることができます。ハッブル定数を計算するために、天文学者達は、それからその距離を、天体の赤方偏移かまたはスペクトルの赤い端の方向に移動する光の波長のシフトと比較しました (これは、宇宙が広がることで、天体の光[の波長]がどれだけ伸びたかを示します)。

クエーサーの4つの画像かまたはコピーを作成するシステムからの光の研究は、過去に行われました。しかし、新しい論文の中で、バイラー氏と彼の共同研究者達は、次のようにうまく証明しました。クエーサーの二重像を作成するシステムから、ハッブル定数を測定することは可能です。これは、研究ができるシステム[重力レンズ系]の数を劇的に増加させ、それにより、最終的にハッブル定数をより正確に測定できるようになるでしょう。

「4回現れるクエーサーの画像は、とても珍しいです - 天球全体で50から100だけしかないかも知れず、そしてすべてが十部に測定できほど明るくありません」と、バイラー氏はライブ・サイエンス誌に伝えました。「しかしながら、2重のレンズ・システムは約5倍の頻度で発生します。」

2重レンズ・システムからの新しい結果を、以前に測定された他の3つの4重レンズ・システムと組み合わせると、ハッブル定数の値を、メガ・パーセク(megaparsec)あたり毎秒72.5キロメートルに設定しました。それは、他の局所的な宇宙の測定と一致していますが、しかし遠方の宇宙(より古いか、または初期の宇宙)の測定値よりも、依然として約8パーセント高くなっています。新しいテクニックがより多くのシステムに適用されてゆくので、研究者は、遠く離れた(または初期の)宇宙と、局所的な(より最近の)宇宙の測定値の正確な違いを知れるようになるでしょう。

「重要なのは、私達が言っている事から出発することです。ええ、彼らが同意しないレベルのとても正確な測定を持つために、これらのことは同意しません。何故ならば、究極的には、何が起きているかを理論が示す手がかりになるだろうからです。」と、リエス氏はライブ・サイエンス誌に伝えました。

ハッブル定数を正確に測定することは、宇宙が如何にして速く飛び離れているかということより、科学達がもっと理解するのに役立ちます。その値は、宇宙の年齢と、遠方の銀河の物理的な大きさを決定するのに不可欠です。それはまた天文学者達に、そこにあるダーク・マターの量と、ダークエネルギーの手がかりを与えます。

エキゾチックな物理学が膨張率(expansion-rate)測定でのそれらの不一致を説明するかもしれないことについては、それは最後の方法です。

 

 

----- 出典 -----

www.space.com

 

----- 2019/02/09公開の記事を読んで -----

現在の宇宙に何らかの出発点があったとする推測は、概ね多くの科学者が認めています。それで、宇宙全体として膨張して(広がって)いると観測されているのですが、以前に比べて膨張する割合が速まっているとも観測されています。

これが、何故なのかが先端的な天体物理学や天文学の関心事です。

数式ナシで説明していますので、一般的なエンタメの域は出ませんが、こうしたガッツリ・サイエンスは、海外のミステリー系では頻繁に取り上げられています。UFO、エイリアンの起源を真剣に考えているからでしょうし、そこからさらに、なぞなぞのストーリーへと展開するのかもしれません。

 

ハッブル=ルメートルの法則 - Wikipedia

 

----- パズルのピース -----

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