WHOやCDCのエアロゾル感染への言及について - 何をいまさら
WHOやCDCのエアロゾル感染への言及について - 何をいまさら
(図 Perfume Pixabay)
内容
エアロゾルとは何かについては、医学用語としては正式に定まっていなとのことです。とは言えWHO、CDCともにエアロゾルという専門用語を使われています。
- エアロゾルの粒径などについては、日本エアロゾル学会 – エアロゾルとは を参照してください。
エアロゾルの定義が不確定ですので、私達は飛沫と呼ばれているものより、もう少し粒形が小さく、軽く、飛沫よりも長く空気中を漂う粒子としてエアロゾルを想像することになりそうです。
このパンデミックが始まって、恐怖を煽る発言を多々目にしました。エアロゾルもその1つで、粒径の小ささからマスクのメッシュを通過し、マスクの効力がない印象を受けます。
ここで踏まえておきたいことは、エアロゾルとなる元は一体何かです。下記のWHOとCDCの解説によれば、空中浮遊物の発生源は、主として感染者が発する飛沫になります(病院での処置中に発生するエアロゾルを除く)。
まぁ、空気中で飛沫の水分が蒸発して小さくなったものがエアロゾルなのかもしれません。
- インスタント・コーヒーの粉末を作るときに、噴霧した液滴から水分を抜く過程のようなものでしょうか。
このことに間違いがなければ、私達は2020年以来の経験があることですし、今までと何も変りません。なので、今さらエアロゾルだと騒ぐ必要もないと考えます。
以上、結論を先に書きました。以下はWHO、CDCのエアロゾル関連の記載になります。
Ⅰ CDCのホームページに掲載されたエアロゾル記述
昨年2020年9月下旬にCDCのホームページに、エアロゾルについての記述が公開されました。これは原稿の下書きを誤って掲載したとして数日で消去され置き換えられました。私も拝見しましたので、そのときに魚拓かスクリーンショットを取っておけば良かったと残念な思いをしました。
そう思っていたところ、ツイッターにこの文面のスクリーンショットが挙げられました。
https://twitter.com/jljcolorado/status/1307787446948511744
添付: https://twitter.com/jljcolorado/status/1307787446948511744/photo/1
Jose-Luis Jimenez @jljcolorado
午前6:03 · 2020年9月21日
大きな進展:CDCはこれを認めました、COVID-19が広がる主な方法はエアロゾルを介してです!!
「感染した人が歌ったり、話したり、呼吸したりしたときに生成されるエアロゾルは、吸入されて感染を引き起こす可能性があります。
**これがウイルスが広がる主な方法であると考えられています**
(添付のスクリーンショットに書かれていること)
COVID-19の最も一般的な広がり
● 互いに密接に接触している人々の間(約6フィート以内)。
● 感染した人が咳、くしゃみ、歌ったり、会話をしたり、呼吸をしたときに生成されるエアロゾル(aerosols)のような呼吸器飛沫(droplets)かまたは小さな粒子を介して。
- これらの粒子は、鼻、口、気道、肺に吸入され、感染を引き起こす可能性があります。これがウイルスが広がる主な方法であると考えられています。
- 飛沫は表面や物体にも着地できますし、それと接触で移ることもできます。人は、ウイルスが付着している表面の物体に触れてから、自分の口、鼻、または目に触れることで、COVID-19に感染するかもしれません。 表面に触れることによる拡散は、ウイルスが拡散する主な方法であるとは考えられていません。
● 次の可能性があります。COVID-19に感染した人が咳、くしゃみ、歌ったり、会話をしたり、または呼吸をしたときに形成されまる飛沫や浮遊粒子(airborne)を介して、COVID-19が広がるかもしれません。 これらは次の証拠を増やしています。飛沫や浮遊粒子は空中に浮遊したままで、そして他の人に吸い込まれる可能性があります、それと6フィートを超える距離を移動します(例えば、合唱練習中、レストラン、またはフィットネスクラス)。一般に、換気の悪い屋内環境はこのリスクを高めます。
----- 感想 -----
引っ込めたとは言え、時間をかけて作成したエアロゾルについての下書きを用意されていた理由は何なのでしょうか。下記のようにWHOが言及したので、これを受けてCDCも復活掲載するかもしれません。
Ⅱ WHOは、2020年4月にエアロゾルに言及しました
コロナウイルス病(COVID-19):どのように感染しますか
2020年12月13日| Q&A
英語版は2021年4月30日に更新されました。
COVID-19はどのように人々の間で広がりますか
私達はこれを知っています、この病気はSARS-CoV-2ウイルスに起因します、SARS-CoV-2ウイルスはいくつかの異なる方法で人々の間で広がります。
ウイルスは、彼らが咳をしたり、くしゃみをしたり、話をしたり、歌ったり、呼吸したりするときに、感染した人の口や鼻からの小さな液体粒子で広がることができます。 これらの粒子は、大きな呼吸器飛沫(respiratory droplets)から小さなエアロゾルまでさまざまです。
- 現在の証拠はこう提示しています、ウイルスは主に、互いに密接に接触している人々の間で広がります。通常は1メートル(近い距離)以内のことです。 ウイルスを含むエアロゾルまたは飛沫が吸入されるか、目や鼻または口に直接接触すると、人は感染してしまうことができます。
- ウイルスはまた、人々がより長い時間を過ごす傾向がある、換気が不十分、かつ/または混雑した屋内環境で広がることもできます。 これは次の理由によります、エアロゾルは空中に浮遊したままであるか、1メートル(長距離)を超えて移動するからです。
人々はまた、ウイルスに汚染された表面に触れて、手をクリーニングせずに目、鼻、口に触れたときに感染するかもしれません。
ウイルスの広がりと、どの設定が最も危険なのかと理由を、よりよく理解するために、さらなる研究が進行中です。 出現しているウイルスの変異株(variants)と、一部がより伝染しやすい理由を研究するための調査研究も進行中です。 SARS-CoV-2変異株の最新情報については、毎週の疫学(epidemiologic)の更新をお読みください。
感染者はいつウイルスを感染させますか
症状があるかどうかに関係なく、感染した人々は伝染性でありえ、ウイルスは彼らから他の人々に広がることができます。
実験データは次のことを提示しています。感染した人々は、彼らが症状を発症する直前(すなわち、彼らの症状が発症する2日前)と彼らの病気の初期に、最も感染性が高いようです。 重度の病気を発症する人々は、より長く伝染性でありえます。
決して発症したことがない誰かは、ウイルスを他の人に移すことができますが、これがどのくらいの頻度で発生するかは依然として明らかでありませんし、そして、この分野でさらに研究が必要です。
無症候性(asymptomatic)または前駆症状(pre-symptomatic)の人々の違いは何でしょうか。 彼らの両方とも症状のない人を意味しませんか。
どちらの用語も、症状のない人を指します。 違いはこうです、「無症候性」とは、感染しているが決して症状が現れない人を指します、一方で、一方、「前駆症状」とは、まだ症状が現れていませんが、しかし後に症状が現れる感染者を指します。
COVID-19が、より簡単に広がることができる特定の設定はありますか
はい、人々が長期間互いに近接しているあらゆる状況で、感染のリスクが高まります。 特に換気が不十分な屋内の場所は、屋外の場所よりも危険です。 歌ったり、または運動中に激しく呼吸したしり、より多くの粒子が口から排出される活動もまた、感染のリスクを高めます。
「3つのC[3密]」は、これについて考えるのに便利な方法です。 それらは、COVID-19ウイルスの感染がより簡単に広がる設定について説明しています。
- 混雑した場所;
- 密着の設定、特に人々が互いにとても近くで会話している場合。
- 換気の悪い狭い閉じ込められた空間。
COVID-19感染のリスクは、これらの「3C[3密]」が重複する場所で特に高くなります。
(図 3密回避を促進するチラシ) https://www.who.int/images/default-source/health-topics/coronavirus/3cs-poster-for-hq.tmb-768v.jpg
人々がCOVID-19の治療を受けている医療施設で、エアロゾル生成手順と呼ばれる医療処置中の感染のリスクが高くなります。 これらはとても小さな液滴[飛沫]を生成できます、小さな液滴は、長時間空中に浮かんでいられ、会話距離(通常は1メートル)を超えて広がります。 これが、医療従事者がこれらの手順または設定を実行する理由で、これらの手順を実行するところでは、レスピレーター(respirators)などの適切な個人用保護具の使用を含めて、特定の空気伝染の保護対策を講じるべきです。 これはまたこの理由です、これらの手順が実行されているエリアへ訪問者が立ち入ることはできません。
私は、どのようにしてCOVID-19に感染するリスクを減らせるのでしょうか
COVID-19からあなた自身とあなたの愛する人の安全を維持するために、あなたができることはたくさんあります。 リスクを下げるために、あなたのリスクを知って下さい。 次の基本的な注意事項に従って下さい:
- 地域のガイダンスに従って下さい:国、地域、地方自治体がアドバイスしていることを確認しください、それで、あなたが居る場所に対して、あなたは最も関連する情報を持ちます。
- 距離を保ってください:他の人から少なくとも1メートル離れてください。もしも彼らが病気に見えなくてさえも、人々は症状がなくてもウイルスに感染できるからです。
- マスクを着用してください:特に物理的に距離を置くことができないとき、またはもしも屋内にいるのならば、ぴったりと合う3層マスクを着用してください。 マスクの着脱の前に手をきれいにしてください。 (私達のマスクとCOVID-19のQ&Aを読み、マスクの着用方法と作成方法に関するビデオをご覧ください。)
- 混雑した場所、換気の悪い場所、屋内の場所は避けてください、それと、他の人との長時間の接触を避けてください。 屋内よりも屋外でより多くの時間を過ごしてください。
- 換気は重要です:屋内のときは外気の量を増やすために、窓を開けてください。
- 表面に触れないでください。特に公共の場や医療施設で、万一COVID-19に感染した人々がそれら触れたことに備えてください。 標準的な消毒剤(disinfectants)で、定期的に表面をきれいにしてください。
- 石鹸と水、またはアルコール・ベースの手指衛生(hand rub)で、頻繁に手をきれいにしてください。 もしもできることならば、アルコール・ベースの手指衛生剤(rub)を携帯し、頻繁に使用してください。
- あなたが咳やくしゃみを[するとき]曲げた肘[の内側]やティッシュで覆ってください、使用済みのティッシュは、直ちに閉じたビンに捨ててください。 そうして、手を洗うか、アルコール・ベースの手指衛生剤を使ってください。
- 予防接種を受けてください:あなたの番になったら、予防接種を受けてください。 予防接種について地域のガイダンスと推奨事項に従ってください。
Ⅲ CDCが、エアロゾルについて以前に掲載したページの今
どのようにCOVID-19が広がるのか
2021年5月10日 更新
COVID-19は次のときに広がります。感染した人が、ウイルスを含む液滴[飛沫]ととても小さな粒子[を含む]息を吐き出します。 これらの液滴や粒子は、他の人が吸い込んだり、目、鼻、口に着地したりすることができます。 状況によっては、彼ら[感染者]は、彼らが触れる表面を汚染するかもしれません。 感染者から6フィート(約182センチメートル)以内にいる人は、感染する可能性が最も高くなりそうです。
広がりの種類
COVID-19は3つの主な方法で広がります
- ウイルスを含む小さな液滴や粒子を吐き出している感染者の近くで空気を呼吸する。
- ウイルスを含むこれらの小さな液滴や粒子が、特に咳やくしゃみのような水しぶきやスプレー(sprays)を介して、目や鼻または口に着地します。
- ウイルスが付着している手で、目や鼻または口に触れる。
自分と他人を守る
病気を予防する最善の方法は、このウイルスに曝露されることを避けることです。 これらの予防措置を講じることにより、COVID-19が広がるあらゆる方法から自分自身と他の人を守って下さい:
- できるだけ早くCOVID-19ワクチンを受けてください。
- 自分や他の人を保護するために、鼻と口を覆うマスクを着用してください。
- あなたと住んでいない他の人から、少なくとも6フィート離れてください。
- 人ごみや換気の悪い屋内スペースを避け、換気を改善してください。
- 石鹸と水で頻繁に手を洗ってください。 もしも石鹸と水が手に入らないのならば、手指消毒剤(hand sanitizer)を使ってください。
自分自身や他の人を守るために何ができるか、そして完全にワクチン接種された後に何ができるかについて、より詳しく学んでください。
どのようにCOVID-19が広がるのか
COVID-19に感染した人は誰もが、もしも症状がなくてさえも、感染を広げることができます。
吸入からCOVID-19に感染することから身を守るために:
- 予防接種を受けてください。
- 自分や他の人を保護するために、鼻と口を覆うマスクを着用してください。
- 6フィート離れてください。
- 人ごみや換気の悪い場所を避け、換気を改善してください。
飛沫(splashes)やスプレーからCOVID-19に感染するのを防ぐために:
- 予防接種を受けてください。
- 自分や他の人を保護するために、鼻と口を覆うマスクを着用してください。
- 6フィート離れてください。
- 人ごみを避けてください。
COVID-19が目や鼻または口に触れないようにして身を守るために:
- 予防接種を受けてください。
- 自分や他の人を保護するために、鼻と口を覆うマスクを着用してください。
- 手を洗ってください。
COVID-19と動物
COVID-19は、状況によっては人から動物に広がることができます。 ペットの猫や犬は、COVID-19を持っている人と密接に接触した後に感染することができます。 もしもあなたがペットを飼っているならば、あなたがすべきことを学んで下さい。
再感染
COVID-19での再感染の症例が報告されていますが、しかし、稀なままです。 CDCは、公衆衛生活動を知らせるため、再感染についてさらに学ぶために積極的に取り組んでいます。
----- 出典 -----
----- これらの記事を読んで -----
追記になりますが、WHO、CDCともにウイルスを含んだ飛沫の発生源は感染者であり、咳やくしゃみをしている人には当然近づくべきではなく、また、話をしたり歌ったりなどの発声、とにかく相手の呼気が「ウイルスを含んでいる可能性のある飛沫」の発生源だと言っています。
政府(保健機関)やメディアが「できるだけ会話を禁止したい」と強くアピールすべきなのかと思いますが、積極的ではないようです。
無風であれば液滴[飛沫]は地面に落ちますが、風があることにより空中に持ち上げられると乾燥がすすみエアロゾル化が進む、こんなイメージなのでしょう。強力な換気以外に対策らしい対策がありません。
----- パズルのピース -----
zzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jpzzak.hatenablog.jp