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科学者達は、デビルズ・タワーの柱の形成方法のミステリーを解きます


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科学者達は、デビルズ・タワーの柱の形成方法のミステリーを解きます

(図 Devils tower Pixabay)  (Fig.) アーティクル・イメージ

 

リバプール大学(University of Liverpool)の地球科学者達による新しい研究は、北アイルランド(Northern Ireland)のジャイアンツ・コーズウェイ(Giant's Causeway)や米国のデビルズ・ポストパイル(Devils Postpile)で見つかったもののように、冷却マグマが割れて幾何学的な柱[カラム]を形成する温度を特定しました。

幾何学的な柱は、多くの種類の火山岩で発生し、岩が冷えたり縮んだりすると形を作り、その結果、多角形プリズムまたは柱の規則的な配列になります。

柱状節理(Columnar joints)は、地球上および多くの地域で最も驚くべき地質学的特徴であって、巨人の舗装道路(Giant's Causeway)を含めて、それらは神話や伝説に影響を与えました。

地質学者が直面する最も永続的で興味をそそる質問の1つは、冷却マグマ(magma)がこれらの柱状節理を形成する温度です。

リバプール大学の地球科学者達は、これらの壮観な飛石(stepping stones)[ステッピング・ストーン]を形作るために、岩が裂けて開いたときに岩はどれほど熱かったのか、を調査するための研究を行いました。

ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)誌に掲載された論文の中で、大学の環境科学部(University's School of Environmental Sciences)の研究者達と学生達は、マグマが冷えるまで収縮して応力を蓄積するまでを示す、新しいタイプの実験をデザインしました。この研究はアイスランドのエイジャフヤラヨククル(Eyjafjallajökull)火山の玄武岩柱(basaltic columns)について行われました。

彼らは、溶岩の冷却を可能にする新しい装置を設計しました。それは、プレスで握られて、収縮して亀裂を生じて柱を形成します。これらの新しい実験は、次の実証をしました。マグマが結晶化して岩石になる温度(玄武岩の場合は約980℃)よりも約90 – 140 ℃冷えると、岩石が割れることを示しています。

ジャイアンツ・コーズウェイやデビルズ・ポストパイル(USA)などで見られるように、これは、玄武岩に露出した柱状節理が、840 - 890 ℃付近に形成されたことを意味しています。

研究を率いたリバプール大学、火山学のヤン・ラヴァレ(Yan Lavallée)教授は、次のように述べています:「マグマがこれらの柱状接合部を形成するために冷却する温度は、とても長い間地質学の世界を魅了してきた質問です。割れを引き起こす溶岩の温度が、熱いのか、暖かいのか、冷たいのかを、私達は知りたいのです。

「私は、10年以上かけてこの問題にどう対処するかを考えてきました。そして、この質問に対する答えを見つけるための正しい実験を組み立てます。さて、今回の研究で、答えは熱いものだと発見しましたが、しかしそれが固まった後です。」

この仕事が彼の博士課程の研究の一部を形成したアンソニー・ラマー(Anthony Lamur)博士は、次のように付け加えました:「これらの実験は技術的にとても挑戦的なものでした。しかしそれらは、冷却岩の発達と割れ目の発達に関して、熱収縮の力と重要性を明確に示しています」。

リバプール大学グループのポスドク研究員、ジャッキー・ケンドリック(Jackie Kendrick)博士は次のように述べています:「冷却マグマが割れるポイントを知ることは、- この驚くべき幾何学的特徴の切開に至るまで - それは決裂のネットワーク内の流体循環を開始するので、重要です。流体の流れは、地熱エネルギー生産に利用できる火山システムの熱伝達をコントロールします。なので調査結果は、火山学と地熱研究の両方に、途方も無い応用があります。」

冷却マグマと岩石がどのように収縮して破壊するかを理解することは、火山構造物の安定性と地球内でどのように熱が伝わるのかを理解するのに重要です。

ラバレ教授は付け加えました:「調査結果は、アイスランド人の技術者が800℃を超える熱い火山岩を掘削したときの、冷却剤喪失の謎の観測に光を当てました。この環境での冷却剤の損失は予想されていませんでしたが、しかし、私達の研究は次のような提示をしています。そのような熱い岩のかなりの収縮は、冷却スラリー(slurry)をボアホール(borehole) [ボーリングの丸孔]から排水した広いひび割れを開いたでしょう。

「これがわかったので、掘削戦略を再考でき、さらにマグマエネルギー源の新たな開発への探求を進めることができます。」

上記のストーリーは、リバプール大学によって提供された資料に基づいています。

 

 

----- 出典 -----

www.geologyin.com(出典のソース)

www.nature.com

 

----- この記事を読んで -----

かなり話題になったビデオで、ご覧になっていることを前提にしていますが、地質学者は何を見ているんだ ! ! ! と、見た目だけでデビルズ・タワーが切り株だと主張されていました。地球史のストーリーとしては興味深いものがありましたが、細かな部分でカーボン C)arbon がシリカ Si)lica に変わる、つまり原子核が変換しているという主張がありました。う~ん、です。
みなさんは、あのシリーズ、時間が経ってどのように捉えていらっしゃいますか。
Eden Media チャンネルの邦訳付ものを挙げておきます。なお原作者のチャンネルは閉鎖されてしまいました。

 


『この地球に山や森は存在しない』 (前編)

(41:34)  2017/04/28

 


『この地球に山や森は存在しない』 (後編)

(44:14) 2017/05/07

 

----- パズルのピース -----

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