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パルサーのゆらぐ軌道は、アインシュタインが正しいことを証明します


パルサーのゆらぐ軌道は、アインシュタインが正しいことを証明します

(図 Artist’s impression of the pulsar PSR J0348+0432 and its white dwarf companion ウィキメディア経由CC4.0 クレジットESO/L. Calçada)

(Fig.) アーティクル・イメージ  白色矮星(図の中央)が回転すると時空がねじれ、隣接するパルサー(ラジオジェットで図解)の軌道(ピンク色)がゆらぎます

 

「慣性系の引きずり」の新たな観測は、星のペアの最後の日の詳細を明らかにするのに役立ちます

  • 慣性系の引きずり(frame dragging)、質量を有する物体が回転する時に周囲の空間が引きずられるように歪む現象

アインシュタインのために、さらにもう1つ勝利を記録してください。

時空の構造のねじれ - 物理学者の一般相対性理論(a)(SN:10/7/15)による予測 - は、1つの恒星の亡骸の軌道を、別の星の亡骸の周りでぐらつくようにしています、と研究者は報告します。そして、相対論的なコルク栓抜きは、これらの2つの長く死んだ星の最後の日を、天文学者達が再構築するのを助けています。

一般相対性理論によれば、糖蜜(molasses)のハンドミキサーのように、回転する質量は時空を引きずります。この「慣性系の引きずり」を確認する1つの方法は、傾斜軌道上で回転する天体を周回するものに注意を払うことです - 時空の大渦巻(maelstrom)は、軌道をぐらつきさせたり、または歳差運動させたりします。

過去20年間、研究者達は電波望遠鏡を使用してパルサー(pulsar)の動きを追跡してきました。パルサーは、超新星(supernova)になった巨星の高密度な残骸で、回転する白色矮星(white dwarf)を周回するため、それほど激しく死ななかった軽い星の核です。PSR J1141〜6545と呼ばれるパルサーは、回転する電波の安定したビートを放出し、そして、これらのパルスの到着時間を記録することにより、研究者達は、パルサーが地球に近づいたり遠ざかっているときを知ることができます。

この20年間で、パルサーの軌道はゆっくりと歳差運動(precession)している(b)、と天文学者は報告しています。歳差運動はそれほど多くありません - 軌道の傾きは、年にわずか0.0004度ドリフトします。しかし、それは、隣の白色矮星が回転するときに時空を盛り上げる場合に、研究者が期待するものと一致します。ドイツのボンにあるマックス・プランク電波天文学研究所(Max Planck Institute for Radio Astronomy)の天体物理学者のヴィヴェック・ベンカトラマン・クリシュナン(Vivek Venkatraman Krishnan)氏と同僚は、1月31日のサイエンス(Science)誌に結果を報告しています。

研究者が慣性の引きずりを観察したことについて、この発見が初めてではありません。地球の軌道上の衛星は、私達の惑星の周りで比較的ちっぽけな効果(c)を捉えています(SN:11/24/15)。また、天文学者達は、ブラックホールから来るX線の周波数の変動(d)を観察しました。慣性の引きずりは全くもって激しく、ガスがその周りを歳差運動している可能性を提示しています(SN:12/17/15)。

新しい観測は「私のものよりずっと直接的です」とブラックホール(black hole)を研究したオックスフォード大学(University of Oxford)の天体物理学者アダム・イングラム(Adam Ingram)氏は述べます。「私は、ブラックホールのシステムでは何かが歳差運動しているとしか推測できませんが、一方で、ここで示した精密な電波観測ではあいまいさの余地はほとんどありません。」

パルサーの歳差運動は、研究者が両方の星の生涯の最後の瞬間をつなぎ合わせるのに役立ちます。相対論的なゆらぎは、パルサーの軌道と白色矮星の回転がずれている(misaligned)場合にのみ発生します。これは通常、死にゆく星の間の質量交換によって滑らかになります。「これはすぐに私達にこう教えてくれます、パルサーを生成した超新星爆発のために軌道が傾いていました」と、ベンカトラマン・クリシュナン氏は述べます。

通常、超新星は消滅し、その後、白色矮星の先祖(progenitor)は、爆発後にパルサーにガスを放出し、スピンを軌道に合わせます。しかしこの場合は、反対のことが起こりました:パルサーの先祖が白色矮星にガスを放出した後、超新星が発生しました。

 

 

----- 出典 -----

www.sciencenews.org(同様な記事)

www.livescience.comwww.newscientist.com

 

----- 2020/01/30公開の記事を読んで -----

宇宙にはさまざまな天体がありますが、連星系(バイナリ・システム)で、一方が白色矮星で、他方がパルサーになった組み合わせのようです。

質量の集中があると時空間が歪むのか、時空間の歪みとして質量(物質)が現れるのか。同じことの裏表のようなものですが...

 

----- パズルのピース -----

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