天文学者は、ブラックホールだけでなくブラックスターも私達の宇宙で可能かもしれないと主張
天文学者は、ブラックホールだけでなくブラックスターも私達の宇宙で可能かもしれないと主張します
(図 Fractal Pixabay) (Fig.) アーティクル・イメージ
画期的な研究は、まったく新しい種類の星が私達のワイルドな宇宙に存在する可能性があることを示しており、それは中性子星(neutron star)とブラックホール(black hole)の間の特徴を持つものです。その特徴の1つは、光を飲み込む能力ですが、永遠ではなくて理論的に光が逃げることができます。ブラックホールは重力が強いため、光が脱出することを許さない超高密度領域です。このような「穴(hole)」は、極小のもの、つまり原子のサイズ以上のものから、100万以上の太陽が集まっている「超大型(supermassive)」までの範囲です。
中性子星は、ブラックホールを生み出すのに十分な大きさがない超新星(supernova)で星が崩壊すると形成されます。中性子星は都市と同じ大きさで、中性子で満たされています。
イタリア人の物理学者で、国際高等学校(International School for Advanced Studies、SISSA)出身のラウール・カーバロー・ルビオ(Raúl Carballo-Rubio)氏が実施した新しい研究では、数学的計算に頼って別の超高密度の星構造が可能であることを示しました。それは以前に提案されたブラックスター(black stars)やグラバスター(gravastars)と同様の性質を持っていますが、今はそれをバックアップする数学があります。 «この分析の新規性は、初めて、これらすべての成分は、完全に一貫したモデルでまとめられています、とカーバロー・ルビオ氏はプレス・リリースで述べています。さらに、新しい恒星の構成が存在し、これらが驚くほど簡単な方法で記述できることが示されています»。
カーバロー・ルビオ氏のモデルは、魅力的な一般相対性理論の原理と、真空が本当に空ではなくて量子エネルギーと粒子を含んでいるとする概念の量子真空分極(quantum vacuum polarization)の反発効果を組み合わせたモデルです。物理学者は、星の寿命の終わりに何が起こり崩壊に近づくかを決める特定の質量閾値(しきい値)があることを示しました。ある時点で、星はブラックホールのように見えるが、「半古典的な相対主義の星(semiclassical relativistic star)」のようにとても違った行動をします。
1つの大きな違いは、そのような星は事象の地平線(event horizons)を持たず、グラバスターと共有された特徴もあることでしょう。光や物質には「戻れなくなる点(point of no return)」はありませんが、これらの星の強力な重力場は依然として光をねじ曲げます。このようにサイエンス・アメリカン(Scientific American)誌は報告しています。さらには、ロジャー・ペンローズ(Roger Penrose)氏と最近亡くなられたスティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)氏の仕事が示すように、総ての質量が中央の特異点へ濃縮させる代わりに、質量はこの種の星全体に分布するでしょう。このような恒星の存在は、ブラックホール理論の1つの困難な特徴 – 情報(光のような)はどのように破壊されるのだろうか、という事への解決策を提供するのでしょうか。
それは物理学の既知の法則になります。カーバロー・ルビオ氏が記述したようなブラックスターがあったならば、既存の枠組みでうまくいくでしょう。これらの星は本当に存在するのでしょうか。1つの可能性は、それらは長くはありません。「天体物理学のシナリオで、これらの構成を動的に実現できるか否かは未だ明らかではありませんが、または、このような場合にどれほど長く持続するのでしょうか」とカーバロー・ルビオ氏は述べています。しかしなから、彼は期待しています。このような「高密度で超コンパクトな星(dense and ultracompact stars)」が宇宙に存在すれば、私達は「次の10年」でそれらを検出できるはずです。
NASA | Massive Black Hole Shreds Passing Star
(1:02) 2015/10/21
----- 出典 -----
(掲載終了した元記事のウェブ保存版)
Astronomers Claims Black Star Not Just Black Holes May Be Possible In Our Universe | Astronomy & Space
(出典のソース)
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中性子星でもない、ブラックホールでもない天体の存在が予想されています。中性子星やブラックホールは人間の理解の上で、そうした区分けをしたものと言っても良いのかも知れません。
中性子星とブラックホール、こうした段階的な区分に当てはまらない中間の存在のようなブラックスター天体が存在するかもしれない。ブラックスターのように輝いていない天体の検出はハードルが高く、なかなか識別されないかもしれませんが、こうした理論的なモデルを踏まえておくことで想定内の天体となるのでしょう。
ビデオは、恒星がブラックホールに飲み込まれることを説明しているNASA制作のものです。
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