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科学者達が、天の川の中心で巨大でミステリアスな電波構造を発見


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科学者達が、天の川の中心で巨大でミステリアスな電波構造を発見

(図 VLA Pixabay by Pierluigi D'Amelio)

(Fig.) アーティクル・イメージ  フォアグラウンドでのミーアキャット(MeerKAT)電波望遠鏡、バックグラウンドでの電波バブルのコンセプトアート

 

「これらの巨大なバブル[泡]は、これまで銀河の中心からの極めて明るい電波放射の閃光(glare)により隠されていました。」

科学者達は、天の川の中心で、電波を放射するミステリアスな気体(gaseous)構造の2つの巨大な「電波バブル(radio bubbles)」を発見しました。

水曜日にネイチャー(Nature)誌に発表された論文によれば、銀河面の上と下で何百光年にも及ぶ、そのバブル(泡)は、過去数百万年以内に銀河の中心部での噴火によって作られた可能性があります。そのような大きな構造物を作り出すためには、バーストは、ほぼ100個の星の爆発に等しくなければなりません。

「これらの巨大なバブルは、これまで銀河の中心からの極めて明るい電波放射の閃光により隠されていました」と、研究の共著者で南アフリカの電波天文台(South African Radio Astronomy Observatory,)の主任科学者フェルナンド・カミロ(Fernando Camilo)氏は、声明で述べました

カミロ氏は、バブルを検出したイアン・ヘイウッド(Ian Heywood)氏が率いる国際チームの一員で、オックスフォード大学(University of Oxford)の天体物理学者です。発見は、ミーアキャット(MeerKAT)電波望遠鏡で行われました。それは、南アフリカ(South Africa)のカーナーボン(Carnarvon)の町の北に位置する64個の電波のアンテナを備えた施設です。

ミーアキャットは2018年に運用可能になり、そして、新しい研究は、その最も最初の観測のいくつかに基づいています。「バックグラウンド[背景]のノイズからバブルを取り出すことは、ミーアキャットのユニークな特性と理想的な場所によってのみ可能になった、技術的な離れ業でした」と、カミロ氏は述べました。

天の川銀河の中心は、射手座A *(Sagittarius A*)、太陽の400万倍に相当する質量を持つ超大質量ブラックホールの影響を深く受けています。このブラックホールは、他の銀河コア[中心]で観察されるブラックホールと比較して比較的穏やかですが、ガス、ほこり、そして星でさえ、場合によっては食いつくことがあります。科学者達は、例えば、今年初めにこれらのエピソードの1つを彼らが観察したかもしれないと考えています。

ヘイウッド氏のチームが検出した電波のバブルは、おそらく射手座A *により、異常に大きな物質を飲み込んだ後に吐き出された可能性があります。荷電粒子が噴出したジェットは、銀河の中心から飛び出します。それは、ブラックホールを取り巻く強い磁力線により、ある程度現代のバブルのような形に彫刻されたものです。

「この予期せぬ発見で、銀河規模の物質とエネルギーの流出の新しい兆候を、私達は天の川で目撃しています。最終的には中央のブラックホールによって支配されています」とカミロ氏は述べました。

 

 

----- 出典 -----

www.vice.com

 

----- 2019/09/12公開の記事を読んで -----

各々の銀河の中心部が、ブラックホールとなっているだろうことが分かってまだまだ年月が浅いです。銀河のスケールで考えれば、銀河を構成し、銀河に属する総ての天体は、ブラックホールの周りを周回しています。

これらの事実を踏まえれば、銀河中心部に行けば行くほど高出力の電磁波(ガンマ線、エックス線、マイクロ波から可視光まで、さまざまな電波/宇宙線)が飛び交う大荒れの場所になります。

  • 高出力の電磁波に晒される環境は、地球に居るような炭素ベースの生物が育まれて生きるには厳し過ぎる、もしくは炭素ベースの生物が存在できないかも知れない環境です。 太陽系が天の川銀河の辺境地に位置するのは奇跡なようです。
  • 高出力の電磁波に晒される環境で生命がいるとしたら、私達の想像の上を行く存在なのかも知れません。

理論的予想と、未だ未だ少ない観測事例しかない、謎だらけの天体 ブラックホール。そんなブラックホールが複数ある場合に、理論的に予想もされていないことが起きるのかも知れません。私達の宇宙は、どのような構造/仕組みになっているのでしょうか。

 

----- パズルのピース -----

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