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ビッグバンは、崩壊するより高次元の星からの奇跡でした


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ビッグバンは、崩壊するより高次元の星からの奇跡でした

(図 Gumma-ray bursts クレジットNASA)

 

ビッグバン(Big Bang)は、高次元の星を崩壊させることからの奇跡でしたと、理論家は提案します。最近のプランク(Planck)氏の結果は「インフレーション(inflation)が正しいことを証明する」一方で、彼らはインフレーションがどのように起こったのかという質問を残したままにしています。新しい研究は、より高次元の現実を通して、インフレーションが宇宙の動きによりどのように引き起こされたか、を示す助けになることができます。

ブラックホール(black hole)の事象の地平線(event horizon) - 落ちたものは何も戻ってこないというポイント -  は、球面[面=2次元]です。より高次元の宇宙では、ブラックホールは3次元の事象の地平線を持つことができ、それが形成されるとき、全く新しい宇宙を生み出す可能性があります。ビッグバンにさよならを宣言する時かもしれません。宇宙学者は次の推測をしました。 4次元星がブラックホールに崩壊したとき、破片から形成された宇宙が放出されました。 - これは、宇宙が総ての方向でとても均一に見えることを説明するのに役立つシナリオです。

標準的なビッグバン・モデルは、宇宙が無限に密な点、またはシンギュラリティ(singularity)[特異点]から爆発したことを、私達に教えてくれます。ですが、誰がこの爆発を引き起こしたのか、誰も知りません:物理学の既知の法則は、その瞬間に何が起こったのかを、私達に教えることはできません。

 

「総ての物理学者達が知っているように、ドラゴン(dragons)はシンギュラリティ[特異点]から飛び出してきた可能性があります」と、カナダ(Canada)のワーテルロー(Waterloo)のペリメーター理論物理学研究所(Perimeter Institute for Theoretical Physics)の天体物理学者、ニヤエシュ・アフショルディ(Niayesh Afshordi)氏は述べています。

暴力的なビッグバンが、ほぼ完全に均一な温度を持つ宇宙を、どのようにして残したかを説明することも困難です。何故ならば、宇宙が誕生してから温度平衡に達するために、十分な時間がなかったようだからです。

たいていの宇宙学者達(cosmologists)にとって、その均一性についてのもっともらしい説明は、時間の始まりの直後に、未知のエネルギー形態が、若い宇宙を光速より速い速度で膨張させた、ということです。そのようにして、ほぼ均一な温度の小さなパッチ(patch)は、私達が今日見ている広大な宇宙に広がっていたでしょう。しかし、アフショルディ氏は次の指摘をしています。「ビッグバンはとても混沌としていました。インフレーションが働き始めるための小さな同種のパッチさえあったかは、はっきりしていません」

arXivプレプリント・サーバー1に掲載された論文で、アフショルディ氏と彼の同僚達は、現在ドイツ(Germany)のミュンヘン(Munich)のルートヴィヒ・マクシミリアン大学(Ludwig Maximilians University)の物理学者、ジア・ドヴァリ(Gia Dvali)氏を含むチームにより2000年に作られた提案に注意を集めます。そのモデルでは、私達の3次元(3D)宇宙は、4つの空間の次元を持つ「バルク宇宙(bulk universe)」の中を浮遊するメンブレン(membrane)[薄膜]またはブレーン(brane)[膜]です。

アフショルディ氏のチームは、次のことを実感しました。もしも、バルク宇宙がそれ自身の4次元(4D)星を含んでいたならば、それらのうちの一部が崩壊する可能性があり、私達の宇宙の中の巨大な星と同じ方法で4Dブラックホールを形成します:それらは超新星(supernovae)として爆発し、それらの内側の層がブラックホールに崩壊する間に、外層を激しく排出します。

私達の宇宙で、ブラックホールは、事象の地平線と呼ばれる球面によって、囲まれています。

通常の3次元空間では、それはブラックホールの内側に境界を作るために2次元の物体(表面)を取りますが、バルク宇宙では、4Dブラックホールの事象の地平線は3Dの物体 - つまりハイパー球体(hypersphere)と呼ばれる形になります。アフショルディ氏のチームが4D星の死をモデル化したとき、彼らは放出された物質がその3Dの事象の地平線を囲む3Dブレーン[膜]を形成し、ゆっくりと広がることを発見しました。

著者らは、次の仮定をしています。私達が住んでいる3D宇宙は、まさにそのようなブレーン[膜]かもしれません。そして私達は、そのブレーンの成長を宇宙の膨張として検出しています。「天文学者達は、その膨張を測定し、宇宙がビッグバンから始まったにちがいないと推定しました - しかし、それは単なる奇跡です」と、アフショルディ氏は述べます。

このモデルはまた、私達の宇宙の統一性も当然説明しています。何故ならば、4Dバルク宇宙は過去に無限に存在し得ていたからで、4Dバルクのさまざまな部分が平衡に達するために十分な機会がありました。私達の3D宇宙はこれを受け継ぎました。

しかし、写真にはいくつか問題があります。今年の初めに、欧州宇宙機関プランク宇宙観測所(European Space Agency's Planck space observatory)は次のようなデータを発表しました。宇宙のマイクロ波バックグラウンド(microwave background) - 宇宙の初期の瞬間の痕跡を運ぶ、遺物の放射 - の、わずかな温度変動をマッピングしました。観測されたパターンは、標準のビッグバン・モデルとインフレーションによる予測と一致しましたが、しかしブラックホール・モデルはプランクの観測値から約4%外れています。矛盾を解決したいので、アフショルディ氏は、今そのモデルを洗練していると述べます。

 

ミスマッチにもかかわらず、チームがビッグバン・モデルを投げた独創的な方法を、ドヴァリ氏は称賛します。「シンギュラリティ[特異点]は宇宙論における最も根本的な問題であり、そして彼らは、私達が決してそれに遭遇しないように歴史を書き換えました」と、彼は述べます。プランクの結果が「インフレーションが正しいことを証明する」のに対して、彼らはインフレーションがどのように起きたのかという質問をしたままにしている、とドヴァリ氏は付け加えました。この研究は、高次元の現実を通して、インフレーションが宇宙の動きによってどのように引き起こされるのかを示すのに役立ちますと、彼は述べます。

 

(本文参照)

Dimension - Wikipedia

Planck units - Wikipedia

Big Bang - Wikipedia

maps.google.com

arXiv.org e-Print archive

Giorgi Dvali - Wikipedia

maps.google.com

 

----- 出典 -----

掲載終了しております。

(同様な記事)

uncommondescent.com

From PI Via Daily Galaxy: “The Big Bang was a Mirage from a Collapsing Higher-Dimensional Star” February 2015 but Very Interestingsciencesprings.wordpress.com

 

----- この記事を読んで -----

対象としてる天体が、高次元に存在するブラックホールではないかとした推察を、少し前に取り上げています。今回は、高次元に存在する恒星の崩壊を想定しています。天体物理学では、こうしたアイディアを持ち出さないと、ビッグバンを上手く説明できないという認識があるのだと思います。

ほぼ間違いなくビックバンがあったとして、私達の宇宙が、唯一つのユニバースなのかという質問に未だ答えはでていません。いつの日か解明されることを期待したいです。

 

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