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ビッグバンはない? 量子方程式の予測は、宇宙に始まりはない


ビッグバンはない? 量子方程式の予測は、宇宙に始まりはない

アインシュタイン一般相対性理論を補う量子補正項を適用する新しい宇宙モデルによれば、宇宙は永遠に存在していたかもしれません。このモデルは、ダークマター(dark matter)とダークエネルギー(dark energy)を考慮に入れ、ただちに複数の問題を解決します。

一般相対性理論によって推定され、広く受け入れられている宇宙の年齢は138億年です。最初は、存在するすべてが単一の無限に密な点、すなわちシンギュラリティ[特異点]に集中していたと考えられています。この点が「ビッグバン」をやり、拡大し始めた後で、宇宙は正式に始まりました。

 

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(Fig.1) ビッグバンによる宇宙概念 (クレジットNASA)

 

ビッグバンの特異性は、一般相対性理論の数学通りに必然的に生じますが、一部の科学者はそれを問題視しています。数学はシンギュラリティの直前かまたは直後に起こったことだけしか直ちに説明できないからです。

ビッグバンの特異性は、物理学の法則が破壊されているように見えるため、一般相対性理論の最も深刻な問題である」と、エジプト(Egypt)のベハ大学(Benha University)、ズワイル市科学技術省(Zewail City of Science and Technology) のアーメッド・ファラグ・アリ(Ahmed Farag Ali)氏は、Phys.orgに語りました。

アリ氏と共著者のカナダ(Canada)のアルバータ州(Alberta)のレスブリッジ大学(University of Lethbridge)のサウリヤ・ダス(Saurya Das)氏は、Physics Letters Bに掲載された論文で、ビッグバンのシンギュラリティは、宇宙の始まりと終わりがない新しいモデルによって解決できることを示しました。

古いアイデアを再探訪

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(Fig.2) ビッグバンによる時空 (クレジット NASA)

 

物理学者は、彼らの量子補正項は、特にビッグバンのシンギュラリティを排除しようとして臨機応変に適用されるものではないことを強調しています。彼らの研究は物理学の哲学への貢献でも知られている理論物理学者デビッド・ボーム(David Bohm)氏の考えに基づいています。ボームは1950年代から、古典的な測地線(曲面上の2点間の最短経路)を量子軌道に置き換えることを検討しました。

アリ氏とダス氏の論文では、インド(India)のカルカッタ(Kalkata)にあるプレジデンシー大学(Presidency University)の物理学者、アマル・クマー・レイチャウデューリ(Amal Kumar Raychaudhuri)氏によって、1950年代にボーマン軌道(Bohmian trajectories)を適用した方程式を開発しました。レイチャウデューリ氏は、90年代にその大学の学部生だったダス氏の先生でした。

量子補正をしたレイチャウデューリ方程式(Raychaudhuri equation)を用いて、アリ氏とダス氏は量子補正フライドマン方程式を導き出しました。それは一般相対性理論で宇宙(ビッグバンを含む)の拡大と進化を記述したものです。量子重力理論(quantum gravity)の真の理論ではありませんが、このモデルは量子論一般相対性理論の両方の要素を含んでいます。アリ氏とダス氏は、たとえ量子重力理論の完全な理論が定式化されたとしても、その結果が成り立つと予想しています。

 

(Fig.3) 宇宙の年齢 (クレジット Simon Villeneuve)

シンギュラリティもダークなものもない

ビッグバンのシンギュラリティを予測しないことに加え、新しいモデルでは「ビッグ・クランチ(big crunch)」のシンギュラリティも予測しません。一般相対性理論では、宇宙の可能な運命の1つは、大きなクランチで宇宙が収縮し始め、宇宙が破綻するまで再び無限に高密度になります。

アリ氏とダス氏は、彼らのモデルが古典的測地学とボーマン軌道との間のキーとなる違いがあるために、シンギュラリティを避けていることを彼らの論文で説明しています。古典的測地学は最終的には互いに交差し、それらが収束する点はシンギュラリティです。逆に、ボーマン軌道は互いに交差しないので、シンギュラリティは方程式に現れません。

宇宙論的な言葉で、量子補正は宇宙論的な定数項(ダークエネルギーを必要としない)と放射線項と考えることができると、科学者は説明します。これらの項は、宇宙を有限の大きさに保ち、それ故に無限の年齢を与えます。これらの項はまた、宇宙の定数と密度について、現在の観測と密に一致する予想をします。

新しい重力粒子

物理的には、このモデルは宇宙が量子流体で満たされていると表現しています。この流体は重力の力を媒介する仮想の質量のない粒子で構成されていてもよいと、科学者は提案します。それらが存在するのなら、重力子は量子重力理論において重要な役割を果たすと考えられています。

関連する論文で、ダス氏とカナダ(Canada)のマクマスター大学(McMaster University)のラジャット・バドゥリ(Rajat Bhaduri)氏は、このモデルにさらなる信用を与えました。すべての時代に宇宙に存在していた温度で、重力子がボーズ-アインシュタイン凝縮体(Bose-Einstein condensate、アインシュタインと、インドの物理学者サティエンドラナス・ボーズ(Satyendranath Bose)氏の名前をつけたもの)を形成できることを、彼らは示しています。

ビッグバンのシンギュラリティを解決し、ダークマターダークエネルギーを説明するモデルの可能性がモチベーションとなり、物理学者は将来的にモデルをより厳密に分析する予定です。彼らの今後の研究は今までの研究を見直すことで、小さな不均質および異方性の摂動を考慮に入れていますが、小さな摂動が結果に大きな影響を与えることは期待していません。

「このような単純な修正が、直ちに多くの問題を解決する可能性があることに満足している」とダス氏は述べました。

 

 

----- 出典 -----

元記事は掲載終了しております。

(以下は、 同じ内容の記事になります)

phys.orgwww.richarddawkins.net

 

 

----- この記事を読んで -----

ビッグバン理論に違和感を感じる科学者も少なからずいます。ビッグバンは理論であって、これからも検証と考察が続きます。

ビックバンが完全な始まりでなかったとすると、宇宙は138億年より前からあったことになります。宇宙が古いほど、より高度な文明があるのかも知れません。

高密度、高温の点[シンギュラリティ]が、爆発して広がったとするのがビッグバンの宇宙モデルです。この爆発で、広がることになる空間は、爆心地の周囲に最初から存在したのでしょうか。それとも、広がることができる空間も爆発で造られた空間なのでしょうか。

 

レイチャウデューリ方程式 - Wikipedia

ビッグクランチ - Wikipedia

 

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