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光よりも速い粒子は、ダークマター、ダークエネルギー、そしてビッグバンの説明ができますか


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光よりも速い粒子は、ダークマターダークエネルギー、そしてビッグバンの説明ができますか

(図 スペース Pixabay)  (Fig.) アーティクル・イメージ

タキオンは、ダークマターダークエネルギー、そして多くの銀河の中心にあるブラックホールを説明するかもしれません。

 

新しい理論がこう提案しています、タキオン(tachyons)として知られている光よりも速い粒子は、宇宙についての多くの質問に答えることができます、とロビン・エリアンロッド(Robyn Arianrhod)氏は書いています。

現在の物理学が答えられない、私達の宇宙についての6つの大きな質問があります:

  1. ダークエネルギー(dark energy)とは何でしょうか。このミステリアスなエネルギーは、宇宙の膨張を加速しているのでしょうか。
  2. ダークマター(dark matter)とは何でしょうか。私達は星や銀河への重力効果でしか検出できない目に見えない物質でしょうか。
  3. ビッグバン(Big Bang)後の宇宙の瞬間的に急速な拡大するインフレーションの原因は何でしょうか。
  4. ビッグバンの原因となった物質は何でしょうか。
  5. 多くの可能なビッグバンや宇宙はありますか。
  6. 宇宙の死に関連する特徴を示すものはありますか。

いくつかの世界で最も輝ける頭脳の努力にもかかわらず、素粒子物理学の標準モデル(宇宙が基本的なレベルでどのように働くかに関する現在の最良の理論)は、これらに挑戦しても解決策がありません。

魅力的な新しい理論は、6つの問題総てを1回で解決すると主張しています。その答えは、欧州物理学誌C(European Physical Journal C)に、ブラウン大学(Brown University)のハーブ・フライド(Herb Fried)氏とニースのINLN大学(INLN-Université de Nice)のイヴ・ガベリーニ(Yves Gabellini)氏が発表した論文によります、タキオン(tachyon)と呼ばれる一種の粒子の可能性があります。

タキオンは、光よりも速く移動する仮想粒子です。アインシュタイン特殊相対性理論、それとこれまでの実験によれば、私達の「現実」の世界では、粒子は決して光よりも速く動くことはありません。どちらも同様なだけです:彼らがそうした場合、原因と結果に関する私達の考えは窓から投げ捨てられます。なぜならば、原因の前に作用が明らかになるのを見ることができるからです。

概念的にはエレガントに単純ですが、フライド氏とガベリーニ氏のモデルは、これらのタキオンの存在を必要とするので議論の余地があります:特に電荷を帯びた、フェルミオン的(fermionic)なタキオンおよび反タキオンで、量子真空(quantum vacuum、QV)での仮想粒子として一進一退します。  (仮想粒子のアイデアは全く新しいものではありません:標準モデルでは、電磁気的な力は、絶えず存在したり消滅したりする仮想粒子の場とみなされます。まとめると、これらの仮想粒子はすべて量子真空を作ります。)

特殊相対性理論では、普通の物質や光子が光速よりも速く移動するのは禁止されていますが、タキオンの存在を完全に排除しません。フライド氏は次のように説明します。「超新星爆発やビッグバンのような巨大エネルギー事象が発生した場合、おそらくこれらの仮想タキオンは量子真空から引き裂かれ、まだ測定されていない実際の粒子として、私達の日常世界の本当の真空(real vacuum、RV)に飛ばされます。」

これらのタキオンが光速の境界を越える場合、それらの大きな質量と微小距離の相互作用は、私達の世界には測定不能なわずかな「因果関係」を引き合わせると、研究者達は考えています。

フライド氏とガベリーニ氏は、彼らのタキオンをベースとしたモデルに行き着き、宇宙全体の加速を促進するように見える宇宙全体のダークエネルギーについての説明を見つけようと試みました。

しかしながら、このモデルは予想外の虚数値(imaginary numbers)となり数学的な問題に遭遇しました。特殊相対性理論では、残念ながらタキオンの静止質量は虚数で、通常の粒子の静止質量とは異なります。新しいモデルの方程式と虚数の間には、単純な質量よりはるかに多く含まれていますが、そのアイデアは示唆的です:一進一退する対のタキオンと反タキオンを含めることで、カベリーニ氏は実現しました。彼とフライド氏は不要な虚数をキャンセルして計算から除外できました。さらに、数学的な必要性に対しての創造的な応答によって巨大なボーナスがあります。カベリーニ氏とフライド氏は、彼らのタキオンをモデルに加えることによって、インフレーション(inflation)も説明できることに気づきました。

 

「(このタキオンと反タキオンの揺らぎ)の仮説は、いかなる実験的テストによっても否定できません。」と、フライド氏は言います。このモデルは、ダークエネルギーとインフレーションエネルギー(inflation energy)に関する既存の実験データと美しくフィットしています。

もちろん、フライド氏とガベリーニ氏の両方は、多くの物理学者がこうした過激な仮説に基づいた理論を慎重に検討していることを認識しています。

しかし、全体としては、彼らのモデルは、インフレーションとダークエネルギーだけでなく、ダークマターにも影響を与える統合メカニズムの可能性を示唆しています。計算によって、これらの高エネルギータキオンは、それらが放出するほとんどすべての光子を再吸収し、したがって不可視であることが提示されます。

そしてより多くがある:フライド氏は次のように説明します。「本当の真空に飛び込んだ非常に高エネルギーのタキオンが、同じ種の反タキオンに会って消滅するならば、エネルギーのこの小さな量子爆発は、別のビッグバンの種となり、新しい宇宙を生み出すかもしれません。その「種」はその消滅の場所でエネルギー密度であり、これは全くもって巨大なので、現実の真空から量子真空を分離する表面に「ティアー(tear)」が生じます。量子真空に保存されている巨大なエネルギーは、現実の真空へ到る爆風になる可能性があり、そうして新しい宇宙のビッグバンを生み出します。そして複数の時代の間に、この状況は何度も起こる可能性があります。

 

奇妙な、巨大なバンと多重宇宙の不確実な世界では、一貫性は私達が望める最高のものかもしれません。

このモデルは(宇宙の創造のような複製不可能な現象の任意のモデルと同様に)、推測の魅力的なセットとして簡潔に特徴づけることができます。それにもかかわらず、インフレーションとダークエネルギーのデータに適合するのみならず、その他に観察された謎へも解決策を提供します。

ここ数年のうちに、天文学者達は、銀河系銀河の中心にあるブラックホールは、数百万個以上の太陽の量を含む「超巨大質量」なことを認識しました。そして、同じ種類のSMBH(supermassive black hole) [超巨大ブラックホール] が、現在の宇宙の他の多くの銀河の中心に見えるかもしれません。

そうした天体がどのように形成されるかは、いまだ未解決の問題です。量子真空に蓄えられたエネルギーは、通常は銀河が自ら崩壊する重力の傾向を打ち消すほどの大きさです。しかしながら、フライド氏とガベリーニ氏の理論では、新しい宇宙が形成されると、古い宇宙からの膨大な量の量子真空エネルギーが、タキオンと反タキオンの消滅(新しいビッグバン)によって作られた「ティアー」を通して逃げ出します。最終的には、古い宇宙の量子真空エネルギーが気球の穴を通って逃げる空気のように新しい宇宙に漏れるのと同等に、古い宇宙の遠くの部分でさえも影響を受けます。古い宇宙の重力に対するこの量子真空エネルギー緩衝剤の減少は、古い宇宙が死ぬと示唆しています。その銀河の多くは、古い銀河の以前の太陽と惑星の大部分を含む新しい宇宙にSMBHを形成します。これらの新しいSMBHのいくつかは、新しい宇宙に新しい銀河の中心を形成するかもしれません。

「これはとても楽しい絵ではないかもしれません」とフライド氏は言います。私達の宇宙の運命の可能性について語ります。しかし、少なくとも科学的に一貫しています。」

そして、奇妙な、ビッグバンと多重宇宙の不確実性の世界では、一貫性が私達が願っている最高のものかもしれません。

 

 

----- 出典 -----

cosmosmagazine.com

 

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タキオンは仮想の粒子です。タキオンが光速よりも速いとした仮定で、相対性理論を打ち破るところから始まります。正しいだろうとされている既成の理論に挑戦するところは、いかにも物理学らしいです。物理学史ではよくあることで、とてもスリリングで興味深いことです。こうしたことは、他の分野では許されないのかもしれません。

仮想と言ってしまえば、ダークマターダークエネルギーも仮説ですし、またビッグバン理論も、とても最もらしい仮説の域を今一つ抜けません。ダーク〇〇、、、地味です。こうした仮説は、そもそもミステリーだらけの宇宙がどのようになっているのか、解明しようとする努力として続いています。そうした中で、(量子)真空、ゼロ点で持つエネルギーがヒントになっていくのかも知れません。カシミール効果を含め、これらについてはいずれ登場します。

 

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