5次元のブラックホールは一般相対論を「破れる」
5次元のブラックホールは一般相対論を「破れる」、と物理学者は述べます
(図 ブラックホールGIF クレジットNASA) (Fig.) ブラックホールのイメージ図
物理学者は初めて、5次元世界のブラックホールで起きることを壮大にシミュレートしました。彼らの行動は、宇宙の仕組みについて、私達の本質的な理解を脅かす可能性があります。このシミュレーションによれば、もし私達の宇宙が5つ以上の次元で構成されているなら[とした想定です]。これらの他の次元は、研究者が承認か否定のために苦労したものです。よって、もし私達の宇宙が、アインシュタインの一般相対性理論(Einstein's general theory of relativity)[3次元で構成]よりも4つ以上の次元で構成されていれば、現代物理の基盤は間違っていることになります。言い換えれば、5次元のブラックホールは重力から成り立つので、私達が知っているような物理法則は最終的に崩壊するでしょう。
5次元宇宙では、物理学者達は、ブラックホールはただの穴の代わりに、とてもすっきりとしたリングに似ていると理論化しています。ブラックホールが成長するにつれて、時間の経過とともに薄くなって「膨らみ」の増加に寄与することができ、最終的には、ミニブラックホールを他の場所に作ることができます。
これらのリング状のブラックホール(「ブラックリング」とも呼ばれる)は、2002年に最初に提案されましたが、今までは誰も成長を効果的にシミュレートできませんでした。
これは、ヨーロッパで最大の共用メモリコンピュータで、1秒間に38.6兆回の計算を達成できる英国のケンブリッジ大学(University of Cambridge)のコスモス(COSMOS)スーパーコンピュータのおかげです。
難しい5次元ブラックホールは、重力が大変に強力な「超硬度リング」で構成されていると考えられており、ネイキッド・シンギュラリティ(Naked Singularity)と呼ばれる状態に盛り上がっています。ネイキッド・シンギュラリティはとても異常な出来事であり、一般相対性理則の法則が単に適用されなくなることを除けば、その中で何が起こるかは実際に誰も知りません。
ケンブリッジ大学の理論物理学者マルクス・クネシュ(Markus Kunesch)氏は、次のように言います。「シンギュラリティが事象の地平線の後ろに隠れている限り、シンギュラリティは問題を引き起こさず一般相対性理論は成り立ちます。『宇宙の検討推測』は、常にそうだと言います。宇宙の検討推測が有効である限り、私達は将来のブラックホールの外側を安全に予測することができます。」
てすが、シンギュラリティが、ブラックホールの事象の地平線のすぐ外側で起こるのであればどうでしょうか。 物理学者は、5つ以上の次元において、無限の密度に収縮したオブジェクト(シンギュラリティと呼ばれます)が事象の地平線で制限されていないときは、それはネイキッド・シンギュラリティに変わり、物体の中や周囲の出来事が狂ってしまい、私達の理解している物理学の仕組みを完全に再考する必要があります。
クネシュ氏と彼のグループの科学者達は、彼らはスーパーコンピュータがシミュレートできる限界に近づきたいと言いますが、あり得ないネイキッド・シンギュラリティを作ることが不可能な4次元宇宙や一般相対性理論について何かを検討していきたい。トンヤスナクール(Tunyasuvunakool)氏は、次のように述べています。「もし宇宙の検討がより高い次元で成立しなければ、多分私達は、4次元宇宙が成り立つ意味で特別なものを見る必要があります。」
この研究はフィジカル・レビュー・レター(Physical Review Letters)誌で発表されており、ここではミチオ・カク(Michio Kaku)氏が説明された11次元宇宙について学ぶことができます。
----- 出典 -----
掲載終了しております。
(同じ内容の記事)
www.sciencealert.com(ケンブリッジ大学の記事)
Five-dimensional black hole could ‘break’ general relativity - University of Cambridge
----- 参考ビデオ -----
本文最後に登場しましたミチオ・カク氏が、11次元について紹介しているビデオになります。
Michio Kaku: The Multiverse Has 11 Dimensions
----- この記事を読んで -----
ブラックホールを、5次元の宇宙で捉えようとする試みです。こうしたことを考えている研究者は、やはり いらっしゃいますね。Fig.1 の5次元ブラックホールのGIFは、おすすめです。
アインシュタインの相対性理論では、宇宙は「空間3次元+時間」の時空間で構成されています。私達は、これ以上の次元を知覚的に認識できません。しかし、基本相互作用の4つの力の中で、重力だけが異常に弱いことや、距離の概念に当てはまらない量子もつれの不可解さ、時間の概念や、ビッグバン理論がしっくりこない面もあり、宇宙を構成するものが他にもあるのかもしれない、と考えている物理学者は少なくないようです。
----- パズルのピース -----
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