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新型コロナウイルス – 医療環境でのマスク使用アドバイス


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(図 世界保健機関 ウィキメディアパブリックドメイン)

 インデックス

 

新型コロナウイルス – 現状と予防Ⅱ

基本的に、WHOの動向や情報に注目してお伝えしています。以下では、仮名 2019-nCoV と記載されていたままになります。新たな名称としては COVID-19 になるようです。

WHOのホームページ中に医療環境でのマスクの利用についてのPDFを見つけましたので、概略をお伝えいたします。

対ウイルス利用として、花粉症対策のマスク利用とは考え方を改める必要があります。

 

コロナウイルスの被害状況は、こちらページでリアルタイムに近い頻繁さで更新されているものを確認できます。こちらを、終息の兆しがあることを願って見ていますが、疾患者数の増え方がやや鈍化しているものの、非常事態であることに変わりがないようです。

www.worldometers.info

予防について基本的な対応は、こちらをご覧ください。

zzak.hatenablog.jp

 

 

新規コロナウイルス(2019-nCoV)のアウトブレイク[発生/流行]の関連での、コミュニティ、在宅ケア中、および医療環境でのマスク使用に関するアドバイス

はじめに

この文章は、2019年の新規コロナウイルス(2019-nCoV)によるアウトブレイクが報告された地域のコミュニティ、家庭、医療施設での医療用マスク(medical masks)の使用に関する迅速なアドバイスを提供します。これは、公衆衛生および感染予防と制御(IPC、infection prevention and control)の専門家、医療管理者、医療従事者、および地域医療従事者向けです。これは、より多くのデータが利用可能になったとき、改訂されます。

現在の情報が利用可能であれば、こう提示します。2019-nCoVのヒトからヒトへの感染経路は、呼吸の飛沫(respiratory droplets)または接触によるものです。呼吸器症状(くしゃみ、咳など)がある人と密接に(1メートル以内で)接触している人は、潜在的に感染性のある呼吸の飛沫にさらされるリスクがあります。

医療用マスクは、平らまたはプリーツのある(カップのようなものもあります)、外科用または処置用のマスクです。それらはストラップで頭に固定されます。

 

一般的なアドバイス

医療用マスクの着用は、2019-nCoVを含め、影響を受けた地域で特定の呼吸器疾患の広がりを制限する予防策の1つです。しかしながら、適切なレベルの保護を提供するにはマスクの使用だけでは不十分で、なおかつ他の同等な関連する手段を採用する必要があります。もしもマスクを使用するのであれば、2019-nCovの人から人への感染を防ぐために、この措置は、手指衛生(hand hygiene)およびその他のIPC対策と組み合わせなければなりません。WHOは、2019-nCoVの感染が疑われるときに使用する、感染予防と制御(IPC)戦略に関する、在宅ケアおよび医療設定のガイダンスを開発しました。

指示がないときの医療用マスクの着用は、不必要なコスト、調達の負荷を引き起こし、手指衛生の実践などの他の重要な手段を無視することにつながる可能性のある誤った安心感を作り出すかもしれません。さらに、マスクを誤って使用することは、感染のリスクを減らすための、その有効性を妨げるかもしれません。

 

コミュニティ設定

呼吸器症状のない個人がすべきこと:
  • 密集した空間に集まらない、またそうした頻度を避けなさい。
  • 2019-nCoVの呼吸器症状(咳、くしゃみなど)のある人から少なくとも1メートルの距離を取りなさい。
  • 手指衛生を行いなさい。手が目に見えて汚れていないのならばアルコールベースの消毒剤で手をこすり、手が目に見えて汚れているのならば石鹸と流水で洗います。
  • 曲げた肘の内側でか、紙のティッシュ・ペーパーで鼻や口を覆い咳やくしゃみをしたのならば、使用後直ちにティッシュ・ペーパーを処分し、手指衛生を行いなさい。
  • 口と鼻に触れてはいけません。
  • 医療用マスクは必要ありません病気でない人を保護するための有用性に関する証拠はありません。しかしながら、地域の文化的習慣によれば、マスクが一部の国で着用されるかもしれません。もしもマスクを使用するのならば、マスクの着用、取り外し、廃棄方法、および取り外し後の手指衛生処置に関する最善の実践に従う必要があります(適切なマスク管理に関するアドバイスを参照)。

 

呼吸器症状のある個人がすべきこと:
  • もしも発熱、咳、呼吸困難を経験しているのならば、できるだけ早く、または現地のプロトコルに従って、医療用マスクを着用して診察を受けてください。
  • 適切なマスク管理に関する以下のアドバイスに従ってください。

 

在宅ケア

疾病とその伝播に関する現在入手可能なデータを考慮して、WHOは、2019-nCoV感染の疑われる症例について隔離予防策を用いてケアし、病院で監視することを推奨します。これにより、安全性と医療の質(患者の症状が悪化した場合)と、公衆衛生の危険回避の両方が確保されます。

しかしながら、入院治療が利用できない場合かまたは安全でない(つまり、医療サービスの需要を満たすことができない限られたキャパシティと医療体制)を含むいくつかの理由、または入院の情報に基づいた拒否の場合があります。こうした場合、医療提供のための家庭の設定を考慮する必要があるかもしれません。 在宅ケアのための特定のIPCガイダンスに従う必要があります。

 

軽度の呼吸器症状を伴う2019-nCoV感染の疑いがある個人がすべきこと:
  • 手指の衛生を頻繁に行いなさい、もし手が目に見えて汚れていないのならアルコールベースの消毒剤で手をこすり、手が目に見えて汚れているときは石鹸と流水で洗います。
  • 健常者からの距離は、可能な限り離れなさい(少なくとも1メートル)。
  • 呼吸の分泌物を封じ込めるために、もし許容できるのならば、可能な限り医療用マスクを個々に提供し着用する必要があります。医療用マスクを許容できない個人については、彼/彼女は呼吸器衛生を厳密(rigorously)に適用する必要があります。すなわち、咳やくしゃみをするときに、使い捨てのティッシュ・ペーパーで口と鼻を覆いなさい。使用後のティシュ・ペーパーやマスクは廃棄してください。呼吸器分泌物との接触直後、直ちに手をきれいにしなさい。
  • 窓やドアをできるだけ開けることで、居住空間の気流を改善しなさい。

 

軽度の呼吸器症状を伴う2019-nCoV感染が疑われる個人の、親族かまたは介護者(caregivers)のすべきこと:
  • 手指の衛生を頻繁に行いなさい、もし手が目に見えて汚れていないのならアルコールベースの消毒剤で手をこすり、手が目に見えて汚れているときは石鹸と流水で洗います。
  • 影響を受けた個人からの距離は、可能な限り離れなさい(少なくとも1メートル)。
  • 影響を受けた人と同じ部屋にいるときは医療用マスクを着用しなさい。
  • マスク等は、使用後すぐに廃棄しなさい。呼吸分泌物(secretions)と接触した後、直ちに手をきれいにしなさい。
  • 可能な限り窓を開けて、居住空間の空気の流れを改善しなさい。

 

医療施設

呼吸器症状のある個人のすべきこと:
  • トリアージ(triage)または待機エリアで待機中か、または施設内の輸送中に医療用マスクを着用しなさい。
  • 疑わしい症例かまたは確認された症例専用の、集団隔離(cohorting)エリアに滞在するとき、医療用マスクを着用しなさい。
  • 一人部屋で隔離されているときは医療用マスクを着用しないでください、ただし、咳やくしゃみをするときは、使い捨てのティッシュ・ペーパーで口と鼻を覆ってください。それらを適切に廃棄し、その後直ちに手指衛生をしなさい。

 

医療従事者が行うべきこと
  • 医療用マスクを着用しなさい、2019-nCoVに感染している疑いのある患者かまたは確認された患者がいる部屋に入るときに認められています。なおかつ、疑わしい症例または確認された症例の患者に提供されるケアのどんな状況においてもです。
  • 微粒子マスクを使用しなさい、気管挿管(tracheal intubation)、非侵襲的補助換気(non-invasive ventilation)、気管切開術(tracheotomy)、心肺蘇生法(cardiopulmonary resuscitation)、挿管前の手動換気(manual ventilation before intubation)、および気管支鏡検査(bronchoscopy)などのエアロゾル生成手順を実施するときに、少なくとも、米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH、US National Institute for Occupational Safety and Health)認定N95欧州連合(EU、European Union)標準FFP2か、または同等の保護機能のマスクです。

 

マスクの管理

もし医療用マスクを着用しているのならば、適切な使用と廃棄が不可欠です。これは、マスクの誤った使用と廃棄に関連し、それらが効果的であることを保証し、感染のリスクの増加を避けるためです。

医療用マスクの正しい使用に関する次の情報は、医療設定のプラクティス[実地]に由来します:

  • 口と鼻を覆うように慎重にマスクを位置させます、そして顔とマスクの間の隙間を最小限にするためにしっかりと結びます。
  • 使用中は、マスクに触れないでください。
  • 適切な手法を使用してマスクを外します(つまり、前面に触れずに、後ろから紐(lace)を取り外します)。
  • 取り外した後、または使用済みのマスクに誤って触れた場合は、アルコールベース消毒剤で手をこすることで手をきれいにするか、または目に見える汚れがある場合は石鹸と流水で洗います。
  • マスクが湿る/湿った状態になったら速やかに、新しい清潔で乾燥したマスクと交換しなさい
  • 使い捨てマスクを再使用してはならない。
  • 各使用後の使い捨てマスクは破棄し、取り外したら直ちに廃棄してください。

いかなる状況においても、布製のマスク(綿やガーゼなど)はお勧めしません。

  

N95マスク - Wikipedia

 

----- 出典 -----

WHO:Advice on the use of masks in the context of COVID-19

 

 ★★★

マスクの使用については、日本では「咳エチケット」と言う単語が使われます(日本だけかもしれせん)が、厚生労働省に「汚染されるマスクの廃棄基準や取扱基準」がありません。これまでの習慣的なマスクの使用が、汚染されたマスクを使用している人から、ウイルスをスプレッドする温床になることがあるかもしれません。

(参考 - 厚生労働省のページ)

www.mhlw.go.jp (国立感染症研究所) 2020/2/10 「新型コロナウイルス感染症に対する感染管理」

 新型コロナウイルス感染症に対する感染管理 - PDF

 

コロナウイルスの誤情報について

en.wikipedia.org

 

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