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145の「エイリアン」遺伝子の謎:いくつかのDNAが私達の祖先からではない


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145の「エイリアン」遺伝子の謎:科学者達は、いくつかのDNAが私達の祖先からではなく、進化についての考え方を変える可能性があることを発見しています

(図 DNA Pixabay)  

 

研究の挑戦では、進化は伝承された遺伝子にのみ依存しているのではなく、微生物から必須の「エイリアン」遺伝子を獲得しました。

 

(Fig.) アーティクル・イメージ

ケンブリッジ(Cambridge)の研究者達は、古代に環境を共生する微生物から必須の「エイリアン」遺伝子を取得したと言います。

 

人間は、私達の先祖から渡されなかった「エイリアン」遺伝子を含んでいることを研究者達は発見しました。

古代に環境を共生する微生物から本質的な「外来」遺伝子を獲得したと、彼らは言います。

この研究は、動物の進化が祖先系統を通過した遺伝子にのみ依存しているという従来の見解に挑戦しており、そのプロセスは現在進行形だと言います。

オープン・アクセスの雑誌 ゲノム生物学(Genome Biology)に掲載された研究は、水平遺伝子伝達の利用に焦点を当てています。これは同じ環境に住む生物の間での遺伝子の移動のことです。

これは、人間を含む動物での水平遺伝子伝達(HGT)の広がりを示す最初の研究で、数十または数百の活性な「外来遺伝子」を生じさたせたと、主著者のケンブリッジ大学(University of Cambridge)のアラスタイア・クリスプ(Alastair Crisp)氏は述べています。

「意外にも、まれな出来事ではなく、HGTは多くの人々(おそらく総ての人)の進化に貢献したようで、そのプロセスは進行中であって、進化についての考え方を再評価する必要があるかもしれないという意味です。」

これは単細胞生物ではよく知られており、どのくらい迅速にバクテリアが進化するかを説明する重要なプロセスであると考えられています(抗生物質耐性など)。

HGTはいくつかの動物の進化において重要な役割を果たすと考えられています。例えば、微生物や植物の遺伝子を取得した線虫や、コーヒーの果実を消化するための酵素を生産する細菌遺伝子を得た一部のカブト虫などです。

しかしながら、HGTが祖先から直接遺伝子を得るだけでなく、人間のようにより複雑な動物で起こるという考え方は、広く議論され、争われてきました。

研究者達は、12種のショウジョウバエまたはミバエ、4種の線虫と(ヒトを含む)10種の霊長類のゲノムを研究しました。

彼らは、それらの遺伝子の各々が他の種の類似の遺伝子とどれくらいうまく並んでいるかを計算して、それらが外来起源かの可能性を推定しました。

生命種の他の群と比較することで、それらの遺伝子がどれくらい前に獲得された可能性があるかを推定することができました。

ABO血液型遺伝子を含む多くの遺伝子が、HGTを介して脊椎動物によって獲得されたものとして確認された。 他の遺伝子の大部分は、代謝に関与する酵素に関係していました。

人間について、HGTで獲得されて前に報告された17の遺伝子を確認し、これまでに報告されていないヒトゲノム中の128のさらなる外来遺伝子を同定しました。

 

(Fig.1) © David Spears FRPS FRMS/Corbis

 

HGTは、微生物および植物から遺伝子を獲得した線虫を含むいくつかの動物の進化において重要な役割を果たすと考えられています。

 

[Video] (1:55)  What is DNA? A brief and simple explanation

 

これらの遺伝子の一部は脂質代謝に関与しています。脂肪酸の分解および糖脂質の形成が含まれます。

他のものは、炎症応答、免疫細胞シグナル伝達、および抗菌応答を含む免疫応答に関与しており、さらなる遺伝子カテゴリーには、アミノ酸代謝、タンパク質修飾および抗酸化活性が含まれます。

チームは、移入された遺伝子が由来する可能性のある部類の生物を同定することができました。細菌と原生生物、別の部類の微生物は、研究されたすべての種の中で最も一般的なドナーでした。

彼らはまた、霊長類で最大50の外来遺伝子の原因となったウイルスからHGTを同定しました。

一部の遺伝子は真菌(fungi)由来だと同定されました。

これは、以前の幾つかの研究、HGTの供給源として細菌にのみ焦点を当て、元来これらの遺伝子が起源で「外来」であるという考えを否定したことを、説明します。

霊長類のHGTの大部分は古代のものですが、脊索動物の共通の祖先と霊長類の共通の祖先の間に存在することが判明しています。

彼等の分析はおそらく動物のHGTの真の程度や、いくつかの宿主 - 寄生虫関係において既に知られている複雑な多細胞生物間の直接的なHGTを過小評価したと、著者達は述べています。

 

 

----- 出典 -----

www.dailymail.co.uk(同様な内容の記事)

redice.tv

Mystery of our 145 ‘alien’ genes: Scientists discover some DNA is NOT from our ancestors – and say it could change how we think about evolution – Jeevaraj S

 

----- 参考 -----

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(図 遺伝子 ウィキメディア パブリックドメイン)

 

 

----- この記事を読んで -----

興味深いのは、遺伝子は発達するよりも、外来の遺伝子が取り込まれる点です。非コードDNAは、どうも組み換えが容易そうな印象です。

主流の科学としての考察では、何がしかの有機物(遺伝子)を含んだ小惑星などの落下により、未知の外来の遺伝子が地上に降りたからとなるのでしょうか。小惑星による有機物(遺伝子)の運搬の説明ですと、新たな疑問が浮上します。小惑星に含まれた有機物(遺伝子)は、いったいどこから来たのでしょうか。小惑星が宇宙を漂っている間に、有機物(遺伝子)は自然にできるのでしょうか。

この延長線として、ヒトの血液型としてのRH-の不可思議な話もあり、謎は深まるばかりです。私達の遺伝子は、どのような道筋で今のようになったのでしょうか !?

 

----- パズルのピース -----

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