天体物理学者：ガンマ線ジェットが光速を超える

(Fig.) アーティクル・イメージ　　プレーザー(blazar)の中心にあるブラックホール(black hole)から発散する粒子ジェットの、アーティストの描画

科学者達は、ガンマ線バースト(bursts of gamma rays)が光速を超えて時間可逆性を引き起こす可能性があることを発見しました。

天体物理学者達は、ガンマ線バーストが光速を超えるかもしれないことを提案しています。
超光速光伝播にみえるジェットも時間可逆性の原因かもしれません。
発見は、アインシュタイン(Einstein)の理論に反するものではありません、何故ならばこの効果は真空ではなくジェット媒体で発生するからです。

アインシュタインの一般相対性理論(theory of general relativity)によれば、真空中の光の速度より速く移動できるものはありません。しかし宇宙では、2人の天体物理学者による、この新しい提案を含む多くの奇妙なことが起こります、ガンマ線バーストを創る爆風は光よりも速くスピードアップして超光速光伝播(superluminal)になるかもしれません。

ですが、チャールストン大学(College of Charleston)の天体物理学者ジョン・ハッキラ(Jon Hakkila)氏とミシガン工科大学(Michigan Technological University)のロバート・ネミロフ(Robert Nemiroff)氏によるこの研究は、アインシュタインの理論に反するものではありません。科学者達が発見したことは、これらのバーストは周囲のガス雲の中で光速を超えていますが、それはジェット媒体でのみ発生し、真空中ではありません。

また、天体物理学者達はこう考えています、これらの超光速ジェットは、ガンマ線バースト光の曲線で観察できる時間可逆性(time-reversibility)を創りだせます。

(図 Blazar-illustration ウィキメディア経由パブリックドメイン)　　ブレーザーから噴出するジェット。ブレーザーと呼ばれるブラックホールで動く銀河は、NASAのフェルミガンマ線宇宙望遠鏡(Fermi Gamma-ray Space Telescope)によって検出される最も一般的な線源です

ジョン・ハッキラ氏は、彼らが見つけたものを、水切り[池を横切って石をスキップさせる]に例えています。もし誰かがそのような石をあなたに向かって水に投げ入れようとしたならば、石は、それが引き起こす波が水を移動するよりも速く、浮かび飛ぶ(hops)間に空中を通過します。それが近づくにつれて、各スキップごとに逆の順序で生成される波を、あなたは見るでしょう。最近作成されたものが最初にあなたに届き、そして、水に沿った初期のスキップからのものは最後になります。

「標準ガンマ線バーストモデルは、時間可逆の光の曲線の特性を無視しています」と、ハッキラ氏は説明しました。「超光速ジェット運動は、多くの標準モデル機能を維持しながら、これらの特性を保っています。」