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「UFO」は超巨大ブラックホールから飛び出し、銀河を作り直している


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「UFO」は超巨大ブラックホールから飛び出し、銀河を作り直している

(図 A dust-bound supermassive black hole [artist's impression] クレジットESA/NASA, the AVO project and Paolo Padovani)

イラストは、銀河の中心にある超巨大ブラックホールから発射された物質のジェットを示しています。

 

これらの物質の噴流は、銀河内の周りにガスを押し出す除雪機のように機能します。 そして、天文学者達が初めてそれを発見しました。

 

高温のイオン化ガスは、超大質量ブラックホールに付随するディスクから流出して、光の速度に近い速さで周囲をバタバタ打ちます。そして、そして、この種の超高速流出(ultra-fast outflow、UFO)は、多くの銀河の中心を取り囲む、ほぼ空の闇を説明するかもしれません、と天文学者は今言います。

これらの天文学者達は、欧州宇宙機関(European Space Agency、ESA)のX線マルチミラーミッション(X-ray Multi-Mirror Mission) (XMM - ニュートン)望遠鏡での、PG1114+445銀河の新しい観測に基づいて、天文学と天体物理学(Astronomy and Astrophysics)誌の7月号に掲載された彼らの議論の基礎をなしています。研究者達は初めて、銀河の中心で他の物質を押し込む、UFOの画像を撮ることができました。

彼らの観察はこれを示しました。エネルギーは、UFOからブラックホール近くの他の風に運ばれており、その風を信じられないほどの速度に押し上げました。これは重要だ、と研究者たちは書きました、何故ならば、それは超大質量ブラックホール(supermassive black holes)についての長年の謎を説明できるからです:超大質量ブラックホールが大きいほど、ホスト銀河の動きで内側の星はより速く動きます。重力だけではこの関係を説明できませんが、しかし、もしもより大きなブラックホールが、より高速でガスを押し出すより強い流出を吐出するのならば、それらはまた近くの星を一掃し、より高速に加速するかもしれません。

 

このような最初の観測を行うために研究者は、ブラックホールの近くの他の2つのタイプの流出と一緒にUFOを画像に撮りました:「暖かい吸収体(warm absorbers)」、これは遥かにゆっくりと移動し、イオン化が少ないものです、それと、希少な「連れ運ばれたUFO(entrained UFOs)」、これは両方の暖かい吸収体とUFOが混合した結果で、星の間に浮かぶ緩い物質です。連れ運ばれたUFOは稀です;これは、これまでに発見された6回目で、1つは他の2種類の流出とともに発見されています。研究者達は、どのようにしてUFOが星間空間と相互作用するかについて、結合されたデータがストーリーを伝えると述べました。

「内部のUFOは、とても大量な運動量とエネルギーを運びます」と、イタリア(Italy)のミラノ(Milan)にあるブレラ天文台(Brera Astronomical Observatory)の天文学者で、研究者著者のロベルト・セラフィネリ(Roberto Serafinelli)氏は述べています。「それは極めてイオン化されたガスです - 鉄からは26個の電子のうち1つまたは2つを除いて、総てが取り除かれています -、そして超巨大ブラックホールにとても近い付随するディスクの最も内側の部分から、極めて高速 - 光速の[約]15% - で発射されます。」

 

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(Fig.1) 論文の図は、UFOが周囲の物質とどのように混ざり合って連れ運ばれたUFOを創り、宇宙に物を押し出すかを示しています。(a)よりスクリーンショットを転載

研究者達は、それが反射する光からの「吸収線(absorption lines)」で、流出の極端な運動量を見ることができます。仕組みは次のとおりです:鉄のような化学物質は、一部の波長の光を他の波長よりも多く吸収します。それらの化学物質が存在するとき、研究者達は、物体からの光の波長で、エネルギーの低下(または「吸収線」)を見ることができます - ただし、化学物質が十分に速く移動すると、その物体からの光の波長は、伸びるかまたは「赤方偏移(redshifted)」をします。総ての波長が長くなり、その結果、スペクトル上の妙な場所に吸収線が現れます:スペクトル上の鉄の通常のスポットでの吸収線の代わりに、赤方偏移は、より長い波長で吸収線を上げるでしょう。吸収線が通常表示される場所と実際の線が表示される場所の違いは、どれだけ光が伸びているかです。今度は、それは科学者に光が来る物体がどれだけ速く動いていたかを伝えます、とセラフィネリ氏はライブサイエンス誌に伝えました。これらのUFOの場合、その吸収線は激しく赤方偏移しており、とても高速なことを示しています。

連れ運ばれたUFOは、暖かい吸収体と同じ化学組成を持っていることが分かりました、とセラフィネリ氏は述べました。これは、UFOは何千年も宇宙を旅し、暖かい吸収体にバタバタと打ち付けたたきつけただけで、その過程で連れ運ばれたUFOを創り出したことを意味します。

何故ならば、これは研究者達が3つの流出を1か所で一緒に見たのは初めてだったため、この効果は PG 1114 + 445 銀河で起こっている、とだけ彼らは確実に言うことができます。そして彼らは、望遠鏡XMM-ニュートンのおかげで、唯一3つの流れを見ることができました、とセラフィネリ氏は述べました。何故ならば、さまざまな流出の速度を正確にマークするために、それは十分に鋭い「エネルギー分解能(energy resolution)」を持っているからです。彼はこう述べました、次のステップは、他の銀河で同様の流出の組み合わせを見つけ、UFOが星間の隣人に、この劇的な効果を実際にもたらしていることを確認します。

 

 

----- 出典 -----

www.livescience.comwww.zerogenie.orgwww.takecare4.eu(関連記事)

en.protothema.grcosmoknowledge.com

 

----- 参考ビデオ -----

UFOs Flying Out Of Supermassive Black Holes

(5:45) 2021/04/18

 

----- 2019/08/29公開の記事を読んで -----

超高速流出(ultra-fast outflow)を略してUFOと呼んでいるので、乗り物のような物ではないことにご注意ください。

ブラックホール外縁のディスク部より、主に鉄(Fe)のイオンが、亜光速で飛び出しているとのこと。宇宙の嵐のようなものでしょうか。極イオンのようなので、強いポジティブ電荷となって、オーロラとか稲妻のような感じになっているのかもしれません。

まだまだ、宇宙について知らないことだらけです。

 

赤方偏移 - Wikipedia

事象の地平線: 事象の地平面 - Wikipedia

 

----- パズルのピース -----

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